18話
幻獣の森の深部手前。
「『レヴォング王国幻獣の森』『私』!」
ポンッ
『私』の本を開き、現在地を確認する。
私の後方に赤い点。
やっぱり、私にとって害のある人間。
…ん?
なんかまた、新しいマークが増えている。
赤い点の上に、三角の頂点を下にしたマーク。
しかも点滅している。
私は何気なく、そのマークを押してみた。
すると、注釈と書かれて、その下に注釈の詳細が書かれてあった。
注釈を読んでみると、後方にいる人物はコドンと言う名らしい。
コドンの、簡単なプロフィールが書いてあった。
なんかまた、職業『作家』が進化している。
しかも便利な方に。
これってスキルで言えば、レベルアップっ言う感じか。
職業、レベルアップするんだね!!
本当、びっくりだよ。
でもよくよく考えてみれば、前世でも仕事のスキルアップとか言われていたから、あり得るのか。
何回も同じことをしていれば、自然と成長する。
おそらく、そんな感じなのだろう。
まあでも、名前がわかったから、早速活用しよう。
「『ジダ街のコドン』!」
ポンッ
『ジダ街のコドン』から、現在のページを開く。
私は、『コドンは10分後、魔物に襲われる。そして命からがらにげだして、ジダ街に辿り着いた。』と『書き足し』た。
やることが終わった私は、『ジダ街のコドン』を書架に収納した。
引き続き、探索を開始しよう。
コドンがいなければ、堂々と職業『作家』で楽ができる。
そのきっかり10分後。
コドンは大勢の魔物に追われ、命からがら逃げ出し、何とかジダ街に逃げ込むことができたのだった。
だがそれは、私の預かり知らぬ話。
私は『私』の地図を開き、青い点、ユニコーンを探すことにした。
1番早く見つかりそうだからである。
新しく注釈が加わったことにより、ユニコーンを見つめるのも、時間は掛からなかった。
ユニコーンとのんびり遊びながら、1日が過ぎていった。
別れ際、いつものように色々くれた中に、ユニコーンのツノも何本か混じっていた。
もしなければ、頼むつもりだったが、その必要はなさそうである。
『レヴォング王国幻獣の森』で、ティアリリィと五日茸の場所を確認する。
現在地からはそれほど遠くなさそうだ。
五日茸は枯木の影に生えていたのを、全て採取する。
五日茸はその名の通り、生えて五日経つと、跡形もなく消えてしまう幻の茸なのである。
消えてしまう運命なので、全て採取しても問題ない。
問題だったのはティアリリィだ。
見つけたのは見つけたが、崖の中腹に咲いていた。
中腹は、人一人座れるスペースがあるのだが、そこまでいくまでが険しい崖になっている。
流石に登れる自信がない。
ウンウンと悩んでいると、頭上が暗くなった。
顔を上げると、いつかの幻獣グリフォンが、頭上を旋回していたのだ。




