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私の夢は、作家になることだった。


異世界転生系、悪役令嬢系、ザマァ系…。

何よりも好きだったのは、異世界ファンタジーだった。

現実ではあり得ないからこそ、憧れた。

転生なんてあり得ないと思っても、もしかしたらという気持ちがどこかにあって。


ああだったら、こうだったら、と妄想…想像を膨らませているうちに、自分で好きな設定の小説を書いてみたくなった。

そしてそれを、みんなにも読んで欲しかった。

ドンドンアイデアが降って湧いて、設定だけ書き連ねて、また次の設定を書く。

気がつけば、登場人物と世界観だけ書いた設定集が山積みだった。


いざ内容を書こうとすれば、頭の中に映像は流れるのに、それを文章に書き起こすのに凄く苦労した。


やっと書き上がって投稿しても、評価してくれる人は殆どいない。

WEB上の小説サイトは玉石混交、毎日何百、何千と投稿される。

そこに紛れれば、特別面白い話でないと読んでもらえない。


繰り返していくうちに、才能がない事に気がつく。

小さい頃は、売れる作家になれる、才能があると思っていた。

いわゆる、小さい頃の万能感と言うやつだ。

大人になるにつれて、自分の限界に気付く。

そして、やりたくもない仕事について、日々を無為に過ごしている。

時には無気力感で、死にたくなったりして。

何のための人生なのか、わからなくなった。


それでも唐突に書きたくなって、自己満足のために書いては投稿する。


そんな日常は、死ぬまで変わらないんだと思っていた。

いや、ある意味死ぬまで変わらなかった。


唐突な無気力かんに蝕まれて、こうして自殺するまで、何も変わらなかった。




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