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九,五話

蛇沢side

鷹宮「励のこと振り回して、、、いらないなら僕に頂戴よ、、、、、」

猿渡「、、、、すまない。お前にはやれない。」

若は泣き崩れる鷹宮君にそう言い残し、部屋を出ていった。

部屋に残るのは泣き崩れている鷹宮君と私だけ、、、、

こまったなぁ、、

蛇沢「とりあえず涙拭きますか?」

そう言ってハンカチを差し出すと、鷹宮くんが顔を上げる。

鷹宮「ありがt」

蛇沢「かわいい」

鷹宮「は?」

そうかわいかったのだ。鷹宮君の泣き顔が。

いや、もともと周りから趣味が悪いだの何だの言わていたので今更なのだが、私は不憫な人間が好きだ。

その点昔の若は、初恋の人がいなくなったり、ヤクザの息子だからといじめられたり、それはそれは不憫でよろしかった。だがそれは過去の話だ。

今はこの目の前の鷹宮君が不憫でたまらなく可愛い、、、、。

蛇沢「可哀想に鷹宮君、ずっと一途に想っていた犬飼君を真也に取られて、しかもきっとあの感じ真也も犬飼君が好きなのだろうから、もう、犬飼君が振り向いてくれることはなくなってしまったね、、、本当に可哀想に、、、」

鷹宮「ッ、、、、」

私が少しつつくともっと泣いてしまった。ああ、可愛い。

絶対に落としてあげるからね、鷹宮君♪

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