歓迎会だ。1
「おい!起きろ!」
「え……あ?!遅刻!!」
「ちげぇ」
「ジスさん?!お……おはようございます?」
私寝てた?そうだ、ここはもう私がいたところじゃないんだった!忘れてた……あれ?布団かけてたっけ?まーいっか!
「団長がお前のことを第3小隊に話すかは好きにしていいってよ、ただ内密にしとけって。あとこれ、ミオンさんから」
「あぁ!ありがとうございます!すっかり忘れてました!ほかの生活用品はどうしたらいいですか?私お金もないですし……」
「明日買い出しだ、金は心配しなくていい。んで?どうする。言うか?」
ジスさんの隊だから心配はないと思うし、もしジスさんもルイさんもビースさんも一緒じゃない時があったら不安だし……
「ジスさんの隊にウソつきたくないので言います!」
「そうか。じゃ行くか。下であいつらが待ってる」
「はい!!」
少し寝たからかな?なんか落ち着いてきた!よし!お酒お酒……楽しみだな。
「アリス!起きたか!!」
そんな大きい声で呼ばないで……周りの視線が。辛い。
「ビース。アリスさんが戸惑ってますから静かにしましょうね」
「そっか!ごめん!」
元気だなーそれが余計視線を集めるんですよ!!
「まだ日勤の奴で帰ってきてない奴もいるが紹介するぞ。アリスだ。これからここに住むことになったからよろしくな。自己紹介しろついでに話せ」
今?ジスさんを見ても意地悪な顔で見てくるし、イケメンめ……むかつく。んーっと頑張ろう。
「アリスです。今日神様から連れられてこちらの世界に来ました!ジスさんに見つけてもらってここでお世話になることになりました!よろしくお願いします!!」
……あれ?何も反応なし?どうしよ。ビースさんうるさくしてもいいよ?ジスさん……助けて?
「あぁ……気になる奴は後で話聞いてみればいい。団長とフィルさんがこいつを第3小隊に押し付けたから文句あるならそっちに言えよ。あと、神様から連れてこられたことに関しては内密に、もしこいつがなんかやったら俺に報告も忘れるな」
「「文句なんてないっす!こんなに可愛いとは……」」
「「美人だろ!」」
え?見た目で止まってたの?嬉しいけど私の話聞いてくれてた?嬉しいけど……そりゃすっごく嬉しいけど。この隊大丈夫?
「「わかりました!!」」
「さぁアリスさん大好きなお酒を用意しましたよ」
「ありがとうございます!」
気づいてたよ。こんなに豪華な料理にビースさんの楽しそうな顔。心なしかルイさんもジスさんも優しい顔してる気がする。ありがたいな……
「アリス!グラス持ったか!」
「持ちましたー!」
「よし!これからアリスの歓迎会を始めるぞー!夜勤の奴らはお酒飲むなよ!残念だったな!」
「「ビースさん!そりゃないっすよ!」」
「俺が代わりに呑んでやるから!かんぱーい!」
「「「「かんぱーい」」」」
「んーーおいしい!!」
おいしいよ!ここでもお酒はおいしいです!幸せ!このおつまみ?料理もおいしい……
「料理もおいしいです!」
「だろ!おっちゃんとユリ君が作ってくれた!紹介するからちょっと待ってな!」
大きい声出してキッチンの方に走っていった……ビースさんってちょっとした嵐だよね。
「あの!!」
「はい?」
「俺らもう夜勤で出なきゃいけないんですけど。これからよろしくです!」
5人にいっぺんに挨拶させるなんて思いもしなかった。迫力がね……ちょっと怖いけど。ちゃんとしなきゃね。
「こちらこそよろしくお願いします!気を付けて行ってくださいね!」
「「はい!行ってきます!!」」
「いってらっしゃい!」
うんうん。皆さん元気なんですね。ちょっとびっくりしたけどいい人たちで安心しました!これから仕事なんて応援してます。ニコニコしながら宿舎から出てったね。頑張れ!
「アリスさん周りの人たちとも話してみてください。ここはほかの隊と比べても人数は少ないんですが、みんないい人ばっかりですから」
「ルイさん!はい!最初に会ったのがジスさんでよかったです。ルイさんもビースさんもさっきの人たちもいい人です!」




