この人に説明するのは大変です。
ルイ視点
ビースへの説明
説明するなら今かな?フィルさんがこの国の話を始めましたね。よく食べるこの男とは腐れ縁でだいたい一緒にいる。ジスと知り合ったのは騎士団に入ってからだけどね。
「ビースはアリスさんの話をちゃんと聞いてましたか?」
「聞いてた!迷子の17歳だろ?んでどっかから来たって!」
いつもより聞いていましたね。でも、何か違うような。
「僕が今から説明しますからちゃんと聞いていてくださいね。質問は最後にします」
「わかった!」
素直なお馬鹿なんです。この人は……
「アリスさんは迷子ではなくて神様が連れてきた人みたいです。僕たちと門で会ったときはまだ団長に報告前だったので、迷子と言ったんだと思います。今日早退してフィルさんのお家に来たのはアリスさんと面識があってジスと同じ隊だったのでたぶんフォロー役になるために呼ばれたんだと思います。年齢の話になりますが、17歳というのは今の見た目でアリスさんが決めたみたいです。本来は23歳らしいですよ。今後は当分午前中は団長の下で書類整理で午後はフィルさんと魔法の練習をするみたいですね。ビース。何か聞きたいことはありますか?」
「ルイ……よくわかんねーーアリスはどこから何のために来たの?」
「何のために来たのかはまだフィルさんも神様から教えてもらえてないみたいです。どこから来たかはアリスさんに直接聞いてみたらどうでしょうか」
「わかった!じゃーーアリスは魔法を習得したらどっか行っちゃうのか?」
「これは私の推測ですが遠くに行くことはないと思いますよ。もし、元のところに帰れるようになったらわかりませんが……」
僕の予想ですが。魔法を習得しても第3小隊で保護すると思うんですよね……団長とフィルさんが心配そうにアリスさんを見てましたし。
「そっか。帰れたら帰りたいよな……ルイ、ルイ!アリスは23歳?年上なのか?」
「そうですね。たぶん、帰りたいと思いますよ。知り合いすらいないところですからね。実年齢は23歳ですね。ただ、身長が小さくなっているのでこの国に会うように17歳というようにしたみたいです」
「俺はアリスに何をしてあげればいいんだ??」
僕はまだ少しアリスさんを信じれてないのに、この人は……彼がこう言ったら仕方ないですね。
「アリスさんは知らないところに来てるんだし不安が大きいと思いますよ。彼女と友達になるのはどうですか?」
「そうだな!友達になろう!ルイもだかんな!あれ?フォローってなにすんの?」
「そうですね。アリスさんはお酒が好きみたいですし、宿舎に戻ったら歓迎会をしましょうか。フォローはジスだと頼りないので、アリスさんが困ったときや神様に連れてこられたことがバレそうになった時に助けてあげれば大丈夫だと思いますよ」
「それいい!帰りに一緒に買い出し行こう!そっか。ジスも忙しいもんな!よし!俺頑張る!」
「わかりました。そのままのビースでいいと思いますよ。ゆっくり仲良くなればいいんですよ」
同い年なんですけど……ジスもそうですが。ビースのお世話は大変です。嫌じゃないですけどね……
「アリス!!!!!お前ほかの世界から来たのか?!」
元気があるっていいよね。




