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掛け軸の裏

「リン」


家具が何もないリビングの床に転がっているリンを呼びかける。

窓際の床が暖かくて気持ちがいいのかとても眠そうだ。

……これ、もしかしなくてもリアルでも同じことをしているのか……


「ん〜。なにぃ?」

「木材買いに行こうと思ったからさ。で、どこに金庫あるの?」

「そこの掛け軸の裏」


確かに洋風であるこの部屋の雰囲気をぶち壊している怪しい掛け軸は気になってはいたんだけど。

掛け軸をめくると確かに金庫が……


液晶パネル?


「これ……何?」

「金庫だよ。結構高かったんだよね。」

「あっそう」


さて大体10万くらいでいいかな


『パスワードを入力してください』


……


ゲームだから同じパーティなら暗証番号なんていらないと思ってたよ。

なんかゲーム的なシステムで引き出せるのかと思ったんだけど…


パスワード聞くか。一応。



「パスワード何?」

「ん?……知りたい?知りたい?」


ん?なんだ?やるのか?


「ねぇねぇ、知りたい?知りたぁぁぁあああ」


アイアンクロー


効果は抜群だ!


「痛い!痛いからぁぁあああ。はーなーせー!」

「そいやっ!」


ほら。離したぞ。


巴投げ(投げっぱなしバージョン)


効果は抜群だ!


「きゃっ『ガンッ』うっ……」


状態異常気絶を確認。


やったぜ☆


心当たりのありすぎるパスワードなんだが

まぁどうせあいつのことだしな

暗証番号なんて123456789abcdefgに決まってる



打ち込んだ


開いた



そろそろ5年使いまわしてるパスワードなんだから変えたらいいのにな



…で金庫の中が空なのはどういうことだ?




「リン。起きて。」

「無理ー」

「起きてるじゃないか」

「はっ」


いや『しまった!』なんて顔しなくても


「ぷぷっ」

「何?なんか面白かった?」

「まぁまぁ、で…あれはどういうこと?」


俺は空の金庫を指す


「べべべ別に」

「別にって何が?」

「別に金庫はあるって言ったけど中身を入れたとは言ってない」

「その中身はどこなの?」

「そそそれは…」

「それは?」

「そ、そ、そ、それは…」

「どこなのかな?」

「そそそそそそれはぁ…」


わかってるんだよ

言ってごらん?


「怒らないから」

「本当に?」

「嘘だけど」

「やっぱ嫌ですぅぅ。許してくださいぃぃい」

リンが足にしがみついてきた。


ダメです!もうその上目遣いとお願いポーズのコンボ技はもう効きません!


「…やましいことはないんだろう?」

「た、た、助けてぇぇええハナえもーん」


振り返るとハナがいた


「お、お取り込み中でしたか。なんかすいませんね。ハハハハハハハハハハハ………はぁ」

ハナは回れ右をした

「ハナ?裏切らないで!」


その時部屋の温度が6.7度ほど下がった。

今日のゲーム内気温は29.7度

夏ですね


「裏切る?先はどっち?仲間だと思ってたのに……爆発しろ」


最後何か言っていたのだが俺には聞こえなかった。そしてハナは去っていった。


リンがすごく震えている

しかも鳥肌


あ、俺も鳥肌になってた


「なんか約束してたの?」

「い、いえ何も」

「話は変わるんだけどさ…」

「??」

「お金くれない?大体10万」

「もうそんなにないよ」

「え?」

「あっ」

「は?」

「今のは言葉のあやとい「どうした?」

「はい?」「何に使ったの?」

「ふぁふぁ」

「ん?どうした?」

「顔」「顔がどうかしたのか?」

「顔が近いよ…」


確かに近いな…


それにしてもリンの顔が赤い


まさか!いやそんなはずは…だが…


これは聞くべきか…でもゲーム内だからそこまで再現はされていないはずだしリンからもしなかったし


しかし一応聞くべきだろう


「もしかしてさ」

「ふぁ?」

リンがまた顔を赤くしている。


これはもう間違いない


悔しいが


「俺の息臭い?」

「え?」


「いやさっきから顔赤くなるまで息止めさせてるのは失礼だなって思って。ほらこういうのってマナーというかモラルじゃなくてエチケットだろ?」


歯磨きをゲーム内でもしようとそう誓った


「ち、違うわっ!」


そのままリンは自分の装備を取って走って出て行った

顔は赤いままだったからきっと息を止めたままなんだろう


お世辞でも臭くないと言ってくれて嬉しいよ



こうなったら竹とか切ってきて歯ブラシ作るか


……そういえば木材買う必要なかった



木材? リンに逃げられた…


あいつまたなんかロクでもないことに使っただろ…





「ふぁー本日も大勝利ー」


マイが帰ってきた。

ところでそのサンタの袋みたいなのなんだ?

魔女がサンタやってるよ。夏なのに。



「何に勝ったんだ?」

「いやーギャンブルって楽しいねぇー」


言葉のキャッチボールが出来ない


「ギャンブル?」


「そうそう。簡単にお金が稼げるんだよー」


こいつ……ロクでもねぇ

というか毎回勝てるわけないんだからやめておけよ


「へぇ」

「タローとかハナとかとも行ったことあるんだけど楽しかったよ」


あぁ遊びの範疇か。

よかった。


「もしかしてさ、リン誘ったことある?」

「あぁーあるよー。10万までって言ってたのにさ、リンはたくさん負けて『もう一回』とか言ってて面白かったよー」

「へ…へぇ」


めっちゃ負けてるじゃねーか

どうやったらそんなに負けれるんだよ…

というかなぜそこまで続けてしまったんだ…

というか止めてやれよ。

友達だろ?


顔が引きつっている気がする


「今日は麻雀だったんだけどねーみんなをヤキトリにしつつ飛ばしてあげたよー」

「ヤキトリ?飛ばす?」


専門用語ですか?


「まぁ大体100万くらいは勝ってきたかなー」

「は?」


え?もしかしてさヤキトリ(物理)的な?

身ぐるみ剥いで…… 怖っ!

しかもそこから飛ばすんだろ?

やべえ、やべぇよ


「一回2万の台でずっとやってたからねー。負けなかったら140万はいってたんだけど。明日はルーレットをやろうと思ってるよー。ユウも行く?」

「え?い、いやぁ〜やめておくよ」

「そっかー。りょーかいー」


マイはそのままヤキトリヤキトリ言いながら出て行った




……100万?!?!



何やってるんだあいつ…





はぁ…とりあえず俺も行くか

マイはイカサマをしないタイプです。


ギャンブルは計画的に

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