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黒い案件〜ただの思い違いでした〜

拝啓

アイスが美味しい季節になりましたがみなさんいかがお過ごしでしょうか

私は30度くらいの気温の部屋で寝起きしており大変暑いなぁとおもっています。読者がいるのかわかりませんが生温い目で見守って頂けると大変嬉しく思います。

「おいおい、シンその人たち誰なんだ」


俺はパーティに誘ってきた奴らの顔に覚えがない、が彼らの正体について候補は2つある。


候補その1、生産職を取り込みにきた奴ら


この場合は丁寧にお断りしつつも一応連絡先を教えておくべきだろう。この手のゲームは生産職が少ないからプレイヤーズメイドはかなりの値段(ゲーム内通貨)で売れるはずだ。多分。ごめん、やっぱりよく知らない。

そういうのは真也に聞いて?


候補その2、普通に誘ってきた奴


この場合は相手はかなりの問題を抱えていると思ってもいいはずだ。というか多分他のパーティに入れなかった残念な方かキチガイなステータスやスキルと取り方をしていて役に立たないと思われた戦闘職の方だろう。


まぁそれか生産職の方という可能性もあるけど俺としては身内でしか固めたくない。技術の漏洩はダメだよ!


さてと、そんなキチガイステータスの皆さんをどうあしらってくれようか……え、お前もキチガイなステータスだって?

生産職ならば見逃してもらえるのだよ。というか普通だと思う。むしろ普通だぞ、多分。


……え?お前もパーティに入れなかった残念な人だって?

そ、それは……ボッチ?!俺はボッチではない、生産職は手法をバラさないように一人でいることが多いだけだ。それにシンもいるし?!パーティ組んでますし?


え、リアルでボッチな状況が多いのはどう言い訳するのか?そんなくだらない事よりとりあえずシンになぜ許可したのか聞くのが先だろう?というわけで聞いてみた返答がこれ。


「え、どう見たって凛じゃん」


ごめん、わからない。凛と間違えるとか目が腐ってんじゃね?あ、凛っていうのは……説明が難しいな、手のかかるやつなんだよ。幼馴染っていうかそんな感じ。あと可愛い。


「はい?シンさんや、どう見たって凛じゃあないでしょう。凛はもうちょっと顔がキリッとしてるっていうか目がぱっちりしててめっちゃ可愛いだろ」


……なぜみんなそんな残念そうな人を見る目でこちらを見ているんだ。何故だ?!俺は間違ってないぞ?


「凛だよ。ていうかユウ、あんたバカじゃないの?顔くらいアバター作成のときに弄るでしょ?ん?もしかしてユウもリアルモジュールつかってるの?髪型と髪色変えるだけでだいぶ違うねー、私のアバターはね°#%$¥€×+〜〜〜〜」


……ああ間違いなく彼女は凛だ。そして俺らは知っている筈だ。……なぜ止めなかった?こうなった彼女はあと10分ほど一人でマシンガントークをするというのに……そんな彼女の実名は 永田 凛。

プレイヤー名はリンとそのままの名前を使っているようだ。

凛の周りにいる人達は驚いたというか始めて見た、ような顔をして固まっているし、シンは苦笑いしている。


正解が候補その3の知り合いだったとは。


くっ……これでは迷探偵と呼ばれてしまう。


ちなみに彼女は一緒の高校に進むことになっている。中学じゃ弓道部の部長をしていたんじゃないかな?かなりの腕だと聞いているが俺は直接見たことがない。


多分じいちゃんの友達のばぁちゃんの方がすごいんじゃないだろうか。あの人達、基本的に人間辞めてるからね。

話がずれた、本題に戻る。


凛は弓を装備しているからこの世界でも弓を使うらしい。

頭はめっちゃいい。確かもう一ランク上の高校に行けたはず。

なのに本人は


「学校までが遠い。めんどくさいと思ったからやめた。反省はしているが後悔はしてない。裕太も合格しなさいよ」


という供述をしておりかなりのズボラであることがわかる。

10分たったぞ話をしよう。頼むから3行にまとめてくれないかな。


「¥$$#○*☆→♪というわけでやっと買ってもらえたんだよー」


なんの話だ。もう一度言うが3行にまとめろ。

とりあえずフレンド申請してパーティ申請を許可しよう。


「フレンド申請ありがとう」


結構、凛って可愛い部類の方に入るのだけどなぁ。それはもう、猛烈に可愛い部類に入るのだけど……当の本人は気づいてないみたいなんだよなぁ。まぁ幼馴染だし。よく顔を合わせるから慣れちゃったけど。


「こちらこそ、こっちの世界でもよろしく」


そんなことがあり俺たちはパーティを組んだ。ん?ところで他の3人は誰なんだ?いや、そんなこともどうでもいいんだ。今問題なのは、なぜか俺が冷ややかな視線を集めてしまっていることだ。


「何故だ……何故そんなに冷たい目で見るんだ……」


3人のうちの一番活発そうなポニーテールの女子が口を開いた。


「それは……ベンチの上でずっと立ってれば、いやでも視線を集めるでしょう」


と言って笑い出した。おぉ、この子可愛い。ちょ、凛、睨むな。俺が何をした?マジで何したっていうんだよ。


ていうかこのパーティって顔面偏差値かなり高いんじゃないか?美男美女揃いの中に俺……やばい、絶対パーティの中で目立つ。もちろん、悪目立ちの方でだけどなっ!


目立つならばとことん目立ってやろうじゃないか。俺は渾身のキメポーズを取った。昔はこれで一般人が仮面を被ったライダーなる超人に変身するアニメが流行っていたらしくこれはその後変身ポーズと言われるやつだ。


恥ずかしいんだけど……ウケろ、笑え!笑いがなければただの変なヤツになってしまう!そんな心配をよそに周囲が爆笑と冷ややかな視線で包まれ、結局のところ俺はかなりの後悔をした。


やけくそで行動をしてはいけないとわかった。ついカッとなってやった、反省はしている。もちろん後悔もしている。

だからどうか皆さん今起きた出来事を忘れてほしい。


俺の黒歴史がまた1ページ増えた。でも真也ほどまだ多くはない。まだ大丈夫だ。下には下がいると再確認した俺は安心感に浸った。


運営に苦情申し立てをしておこう。噴水の中とかだったら洒落にならん。

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