あっけない2日目
短いです
「やぁおはよう」
なんて言っても誰も返事を返さない
なぜなら…
今が午前4:30だから
シン?あいつはいつも6:00起きだよ
リン?シンと同じくなんだよな。
家事できないのにそういうところしっかりしてるのって不思議だよな
「ユウァ。はやくぅ。むにゃ」
ッ!?
なんだ寝言か?
驚かせやがって…それにしても満面の笑みで寝てるな。ゲームの中で寝ても夢を見るのかな?
ハナ?マイ?あいつらは結構遅めみたいだが、付き合いが短いからよくわからんな。
え?付き合いが長くても他人の寝起きの時間なんてわからないって?
普通わかるだろ。
でいつもの感覚で起きてしまったわけだが…
そう暇なのである。
なんせ料理を作ろうにもすでに余るほどのオムライス(完成品)が手元にある。
そんなわけで少し魔力練の練習をすることにした
で今は結構前にやめたジィちゃんの武術の型を練習している
話は変わるがこのスキル実は難点が一つある
ゴンッ
「いったぁ」
今のはタンスの角に足の小指をぶつけた音だ。
誰かに呪われたのだろうか…
そんなことよりゲーム内では痛覚制限があり、通常タンスの角に足をぶつけた程度ならば軽いノックバックを足の小指に受けるだけで済むのだが…
今俺は床の上でパフェを誰かに投げつけられた人の如く丸まっている
そう、クッソ痛い。
どれくらい痛いかっていうと机の角に足の小指をぶつけたくらい痛い
じゃなくて
そう、このスキル、痛覚制限が解除されるのである
「「「おはよぅ」」」
どうやら今の騒ぎ?事故?で目を覚ましてしまったらしい
おはようと言われておはようと返さないのは母曰く礼儀に反するとのこと
でもさティッシュ配りの人があいさつしてた時にあいさつしかえしたらめっちゃ変な人を見る目を向けられたんだよね。あれは小5の秋だった…
ではなくてそれから知人にはあいさつをしっかりしようと決めたので痛みに耐えながらも声を出す。
「お、お、おはやうぅ」
ダメだ。タンスの威力が思ったより高い。
「そのエフェクトなに?かっこいいね。」
ハナ?!君は倒れてる人を見て具合が悪いとか思わないのかい?
「おやおや…」
シン…なぜニヤニヤしているんだ…
お前もタンスの角の威力を思い知ればいい
「そんなところで寝てずに起きたら?」
リン。やっぱり心配したとかの一言くらい欲しいわけなんだが、その言葉はないわぁ。まぁこんなところに寝てる方が悪いんですけど。
タンスの角だぞ!タンスの!あのタンスの角に足の小指をぶつけたんだぞ!
「なにこっちジロジロ見てんの。はやくオムライス」
どうやら俺渾身の目線は効果がなかったようだ。
そういえばお前の家にはタンスさんがいなかったんだな。どおりで収納がいつまでたっても?いやそれは収納する場所があるかの問題じゃなかった。
「「「でそのエフェクトなに?」」」
しょうがないのでカクカクシカジカと説明し結果ハナとリンと後から起きてきてあまり理解しないままついてきたマイが習得することになったのだった。
「お前もやるんだよぉぉおお」
「にげるんだよぉぉおお」
「残念。シンは俺に回り込まれて逃げれない!」
「嘘だッ!」
シンも巻き込んでやったぜ。
「や、やめてくれぇぇええ」
何か聞こえてくるが気にしないぜ
そんな感じでのんびりと悲鳴と『おらぁぁあ』という女子には似つかわしくない雄叫びが聞こえる俺たち以外がいない練習場前でのんびりと団子を食べて3時まで過ごすのだった
あれ?何か大事なことを忘れているような…
ヤベェ本戦見届けなきゃ!
なんせ10万yenかかった世紀の大勝負だからな
3連単とかよくわからんのもあったけどトップが誰か予想する簡単なのに賭けた
まぁジィちゃんだから安泰だろうけどね。
オッズを見たら5.5となっていた。
まぁ妥当なんじゃないか?
よくわからんが名前がより売れてる奴がいるらしい。
見る目ないんじゃねぇ?
思い出せてスッキリしたな
「いやぁぁああ。もう無理ですううう」
「いや、まだいける」
ガンコクさんやりすぎなのでは?
ともあれシンとリンが習得に時間がかかったので本戦は終わってしまった
結果?はははなにを言っているんですか
しっかり55万yenになって戻ってきましたよ
気づけば暗くなってきていたので宿屋に帰る
リビングに歩いて俺がゆったりとソファに座るとともにあのガンッという無慈悲な音とともにシンがタローの隣に倒れこんだ。
ザマァねぇな
ん?タロー?
「オムライスオムライスオムライスオムライス。
腹が減っては動かないのでござ…る」
PVがいつの間にか90000まで伸びてました(8/27現在)
驚きです!
ぜひこれからも楽しんでもらえればと思います。