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ドラゴン号(製作予定)

東以外の塔を攻略すると決まるとその後は早かった。


「ユウ、出来たぞ」

「サンクス〜」


今使っているのは移動用の自動車だ。

なにせ俺たちは他の街に行ったことがない、つまり転移出来ないんですね。

そんなわけでこの島の外周をぐるりと車で回ることにした。

ちなみに燃料はMP。シンが今MPを動力に変える材料を開発した。

錬金術師ってすげー。

ちなみにリンやハナ、マイは素材集めもといドラゴンの乱獲に(いそ)しんでいる。

サヤは知らない。おそらくマフモ(うさぎのようなナニカ)と散歩にでも行ったのだろう。


「もっと感謝してもいいんだぞ」

「シン大明神ありがとう」

「うむ、くるしゅうない」

「というわけでMP回復ポーションの増産頼む」

「うむ、任せて……おい」

「おっけー、任せた!」


シンが後ろで叫んでいるが気にしない。


そんなわけで装甲車もどきが出来た。


「ユウ!狩って来たよ!」

「ドラゴン狩ってきました〜」

「あー疲れた!ユウ、ご飯!」


買い物みたいな感覚でドラゴンを狩ってくるのか……恐ろしいな。

リンが荷物をぶん投げソファにダイブする。

完璧美少女の皮をどこかに忘れてきたらしい。


すると部屋の奥で爆発音が響いた。

黒い塊が煙を出しながら飛んできたのでサッと回避する。

黒い塊ことタローは空中で姿勢を整えて綺麗に着地した。


「誰でござるか!爆札を作っているところに突然ドラゴンの頭を投げ込むなどおかしいでござる!」


……うん、ドンマイ。

リンだから許してくれ。


「あ、ごめん」

「ごめん、じゃないでござるよ!次からは気をつけるでござる!」


タローは煙が残る部屋の中へ戻っていった。

というかドラゴンの頭なんてドロップあったんだ。ちょっと疑問。


「それにしてもドラゴンの頭なんてドロップあったんだ」

「レアドロップみたい。しかもストレージに収納不可とかいうんだよ?!そのせいで狩りを中止して戻ってきたんだ」


ドラゴンの頭か……剥製にして玄関にでも飾るか。いや、邪魔だしガンテツさんにでもプレゼントするか。

……よく考えたら売ればいいんじゃないか?


そう思った矢先、


「売ればいいかと思ったんだけど素材としての価値がないからオークションにでも出せって言われた……」


リンがふてくされたように言った。

オークション、めんどくさいよね。


「おーい武器と防具のメンテするからここに全部集めて置いておいてくれ〜!」



そうして塔へのアタックの為の準備が整っていった。

勝負は土日。そこで決める!


と、意気込んだのはいいのだが今は平日。

宿題がある。いや、土日にも宿題はあるのだが期限が迫っているものが何個かあるのだ。


「ユウ殿!数学の宿題を教えてくれ!」

「やだよ、シンに聞けよ。ていうか俺もわからんし」

「シン殿のポーションづくりを邪魔してはいけないのでござる……」


タローは見てはいけないものを見たという顔で呟いた。

何があった。タロー。

何を見たんだ。タロー。

そして俺も宿題がわからん。


今日はバイトもないしリンの家で夜飯食べるついでに教えてもらうか。


「んじゃタロー。今日はもう落ちるわ」

「ちょっと待つでござる?!」

「あ、じゃあ私も」

「リン殿!?」


タローは出来かけの装甲車の前であたふたしていた。


装甲車にドラゴンの頭つけるか。

そんなことをふと思った。

ついでにドラゴンの鱗とか表面に貼るか。


命名、ドラゴン号。


俺は構想を練ってログアウトした。

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