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ユウの自由時間

テキトーです

「そういえばお前は渡り人(プレイヤー)だったなぁ。渡り人(プレイヤー)は基本的におれが睨んだだけで逃げたり目線をそらすような腑抜けしかいないと思ってたもんでなぁ。ガハハハッ!」


そう言ってガンテツさんは笑いだした。いや、めっちゃ笑ってるところ悪いんだけど……今のどこに笑いのツボがあったんだろうか。少なくても俺には理解できないし、したくない。理解したら最後、俺も変人の仲間になってしまう。


多分視線をそらすのは顔が怖いからだと思う……ます。

そんな時オンボロ扉が……汚らしい扉が開く。


「ギルド長、ちっと話しいいか?」


ギルドの扉を閉めながらなんかTHE冒険者みたいな格好をした男が話しかけてきた。いきなり扉が軋む音がしたのでちょっとびっくりした。これじゃ人が来てもわからないよなぁ。ドアに鈴でも付けておけばいいのに。


「久しいなドラコ。何の用だ」

「いや、ちょっとというかかなりまずいかな。そっちのお兄さん悪いが少しこの場を離れてくれないか?二人で話すことがあるんだ」


あ〜邪魔ってことな。了解でありますよー。えぇと……ドラコ?


「了解したよ。ドラコ」

「ガハハハっ!」


いきなり師匠が笑い出したぞ。どうなってんだ。あなたの笑いのツボはどこにあるんだ?


「いやワリィ、初対面でドラコを呼び捨てとか、やっぱお前サイコーだわ。ドラコ。紹介するぞ、こいつはユウって言うんだ!今日からおれの弟子だ。ガハハハッ!」


弟子って言われるとなんか照れるがドラコってそんなに偉いやつだったのか。ドラコさん、なんであなたは今驚いたような顔をしているんだ。口開けてるとイケメンな顔が台無しだぞ。とりあえずこの場を離れるか。


「じゃあとりあえず奥で待っとけ」

「了解です。師匠」


師匠に指定されたドアを開けると金床や炉、鉱石にハンマーなどが置いてあり、まさに鍛冶師の仕事場というような場所だった。しかし、汚い。ゴミ屋敷の三歩手前だ。


ちょっと色々見てみるか。とりあえずハンマーを手に取る。触っていいかわからないが、まぁ大丈夫な気がする。怒られたらその時は……その時考えよう。


ちなみにこのゲームではアイテムを手に取ると、アイテム名だけを知ることができる。鑑定があればさらに詳しく知ることができる。というわけで初の鑑定!の前に名前だけ何か気になる。そもそも鑑定とってないし。


ーーーーーーーー


MIG(メイドインガンテツ)No.000隕石砕き(メテオスマッシャー)


ーーーーーーーー


なんだこれは?詳細が知りたくなる。鑑定取ろうかな。うん取ろう。基本的に鑑定チートとかあるだろうし……


「メニュー」


スキルツリーから鑑定を取得する。といってもスキルツリーにあるスキルはさほど種類がない上に、殆ど使えないものばかりだった。今後使うことはないだろう、多分。


実はさっきの本を読んだら職業レベルが上がりスキルポイントを1手に入れることができた。このスキルポイントいつ使うんだろうか。


それにしても本読んだだけで職業レベル上がるとかやばいと思う。この本やばいな。くそっ知力があれば!そうそう話を戻そう。この凄く凄そうないかにも凄いですよオーラが滲み出るハンマーの話だ。


もう一回見るか。……いざ、初鑑定!


ーーーーーーーー


MIG(メイドインガンテツ)No.000隕石砕き(メテオスマッシャー)

レア度 鑑定レベルが足りません

品質 鑑定レベルが足りません

攻撃力 鑑定レベルが足りません

耐久度30000/90000

材料 鑑定レベルが足りません

説明 鑑定レベルが足りません

備考 鑑定レベルが足りません


ーーーーーーーー


鑑定ってもしかしてゴミスキルだった?いや鑑定ってラノベとかで無双できるスキルの代表みたいなスキルだろ?ゲームとはいえこれはちょっと……


いや発想を反転させるんだ。逆転させるんだ。反転させて逆転したら一周回ってきた。要は正論。


鑑定がハンマーすら鑑定できないゴミスキルだったのではなく、師匠のハンマーがヤバすぎる代物だったと。うん、それでいこう。スキルレベルも低いからね。ガチャっと扉が開き師匠が入ってくる。


というか誰でも取れるスキルに鑑定って、運営の罠なんじゃない?


「どうしたそんなにハンマーをまじまじ見て。そのハンマーは絶対にやらんぞ、絶対にやらんからな」


欲しいって言ってないんですが……あと、そんなに大切ならもっと手入れしようぜ。あと2回も言わなくてもわかってますよ。


「いや、凄くいい代物だとしか分からなくて、あと師匠このハンマーの耐久度だいたい三割まで減ってますよ」


とったばかりの『鑑定』じゃ鑑定できないレベルの代物です。


「ユウお前鑑定のスキル持ちだったのか、それにそれの良さがわかるとは……流石おれの弟子だな」

「鑑定ってレアなんですか?」

「そりゃ珍しいだろ。なんせ器用さと知力が合わせて90いるし、最初はレベルが低くて使い物にならんからな」


やはりゴミスキルであったか。


「だがそれは極めればいいスキルになるぞ。現に俺がマスターしている」


そんなことをニヤッと笑いながら言った。師匠、俺あなたの笑いのツボがよく分からないです。


「で、これから武器を100本近く作らねばならない」


唐突であるし、無理ゲーじゃねえか。


「ドラコさんに頼まれたんですか」

「あいつに[さん]なんてつけなくてもいい。まぁそうだな近々武器が大量に必要なんだそうだ剣70と槍30をあと6日で作れだと。これから忙しくなるぞ。お前にも手伝ってもらうからな」

「はいっ師匠」


返事だけは一人前だと自負してるぞ。狩りの時間は後回しだ!


〔限定クエスト 師匠の手伝い を受けました〕


「へっ?」

「手伝いが終わったらちゃんと報酬だすから安心しろ。さぁ準備はいいか?」


ちょっと状況がよくわからないんですけど。


「はいっ」

「よろしい、では始めるぞ」


それから6日間俺はずっと師匠の手伝いをするのだった。そう、これが地獄の始まりだとはまだ、誰も


「ぼさっとしとらんではよ動かんか!」「はい!師匠ぉ!」


やばい、死ねる。ノリツッコミすらできない。

お手伝いは多岐に渡ります。買い出しや鉱石の採掘料理に部屋の掃除まで、一応、剣2本 と槍1本 を作っています


うん、それでも家事やってる時間の方が多いのでユウがゲームを楽しめているのか不安になりますね。

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