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海を歌う愉快な黒板

相合傘

作者: 海之本

例えばさ

それは奇跡のようなもので

僕らが出会わなければ

きっと相合傘なんてできなかった

君と一緒に


風邪で潤んだ熱っぽい瞳

僕を見上げるから

赤いね、て言うと

色っぽいでしょって

君は笑った


あの日にさ

ケンカした理由忘れたけど

初めて自分より

人の心守りたいと思った

そうしたら

不思議と見えてきた

君のこと

自分のこと


時々

雨が降ると

濡れてしまえば分からない、て

嘘をつかない桜色の唇

涙隠そうとする


いつだってさ

僕が隣りにいること

忘れないでよ

僕の目にはセンサーがある

涙に反応する

君だけの


だからムリして笑うなよ


「寒いぞ、コノヤロー」

空へ一緒に叫ぼう

濡れた服なんて

忘れてしまう程

きっと楽しいから


ひとりで傘を差せば

自由に歩けるけれど


一緒に歩けば

透明なビニールの向こう

雨粒の中に

虹が見える


例えばさ

これが奇跡なんだとしたら

僕らを出会わせた神さまは

君と僕のこと分かってるね


熱でぼんやりしていても

服が濡れていても

笑っていられるんだから


だから、ね?

雨の降るこんな日は

僕と相合傘しよう

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― 新着の感想 ―
[良い点] おのれバカップル。末永く幸せにな、と言いたくなる。 とても綺麗な詩だと思った。 [一言] ども。まとめて読ませていただいてます。 恋愛にはいろいろあるだろうけど、ただ笑ってるだけじゃなく…
[良い点] ほのぼのじんわり暖かく、一言一言染み入るようでした。 秋雨と多忙で冷えた心身に効きました。ぬくい一編を読ませてくれてありがとう、ありがとう。 「寒いぞ、コノヤロー」いいですね!ちょっと叫ん…
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