第九話:脱出・・・?
どぞ〜♪
「は、はぁ・・・ただいま。終わっちゃった?」
うんうん、とジンとアリオンは頷いた。それを見てうなだれるアル。
「・・・まぁ、無事でよかったですよ」
「そうだね・・・あいつ結構強かったし・・・ところで、武器は?」
見たところアルは丸腰である。彼自身も不思議そうな顔をする。
「あれぇ・・・さっきまで持ってたはずなんだけど・・・ま、いいっか」
案外(?)単純なので、あまりそういうところにアルはこだわらない。
「ま・・・いいですかぁ」
「・・・ところで」
さっきからうろうろしていたリュートがようやく口を開いた。
「これからどうやって島まで行くつもりだ?」
「いやだなぁ・・・この船に決まってるじゃないですかぁ」
いつものニコニコ顔を見せるアリオンだが、リュートの指差す方向を見て、笑顔のまま固まってしまった。
「あちゃ〜・・・マストが折れちゃってる」
「あらら・・・どうしよう?」
いろいろ模索した結果、とんでもない策が思いついた。
「・・・うまくいくのか?」
落ち着いた顔をしているが、声は不安そうなリュート。全員小船に乗り換えたのを見てにっこり笑うアリオン。
「ん〜・・・どうでしょう?やれるだけやってみますね」
そう言い、ポケットから銃を取り出す。銃口を島と逆方向に向け呟くように呪文を唱え始めた。
「行きますよぉっ!!!とりゃあっ!!」
掛け声とともに銃口から水が勢いよく噴射してきた。その反動で小船が徐々に動き始める。
「・・・もう少し早く出来ないか?」
「は、はい・・・はああぁ!!!」
気合を入れてさらに水の量が増えた。勢いよく船が島に向かって動き出す。
「おぉ!!!すごい!」
一番前のアルは気持ちいい様子。しかしジンはあまり顔色はよろしくなかった。
「ぅ〜・・・」
ジンが低く唸りながら船底へと沈んでいく。それを見てアルは背中をさする。さっきまでのかっこよさは何処へやら。
「これだとすぐに島へ着きそうですね!」
アルは大声を上げた。確かに島はもうすぐだ。小船は波に飲まれながらも強く突き進んでいく。
「・・・も、もうだめです・・・」
ようやくたどり着いた頃には、アリオンはへろへろだった。それを黙ってリュートが背負い、アルは陣の背中をさすっていた。
「ぅ〜・・・」
「ジンさん・・・まだしんどいですか?」
ぐったりとするジン、船は嫌いなようだ。
「・・・俺たちは先に行っておくぞ」
そういい残し、リュート達は行ってしまう。すれ違いに青年がこちらに来た。
「あんた達・・・どうやってきたんだ?」
「え、えぇっと・・・船できました」
「もしかして・・・ギルドの人か?」
「そ、そうですけど・・・」
いまさら思い出したが、遊びに来たわけではない。仕事に来たのだ。
「そうか・・・そっちの人もか?」
「はい、けど船酔いがひどくて・・・」
「・・・町長のところまで運んでやるよ」
どうやら悪い人ではないらしい。お言葉に甘えて担ぐのを手伝ってもらった。
「・・・何だか寂しいですね」
「そうだな・・・あいつらが来てからこんなになっちまった」
「もしかして・・・機械の?」
青年は驚いたような顔をした。
「お前あいつらの事知ってるのか?!」
「え、えぇ・・・船に乗ってたら襲われちゃって」
「そうか・・・なら急がねぇと!」
どうやらかなり急いでるらしい。アル達の事などお構いなしに走り出そうとした。
「ちょ、ちょっと!」
「急ぐぞ!」
三人は港の中心に向かって走り出した。
護「いやぁ、何か月日の流れって早いもんですなぁ・・・」
アル「そうですねぇ・・・5ヶ月たってようやく10話ですかぁ」
護「まぁ・・・趣味でやってるからね」
アル「え?!・・・皆さんそういう方が多いと思いますが・・・」
護「さぁ・・・ま、月一更新でもいいかなぁって思うよ」
アル「?!!・・・そんなんでいいんですか???」
護「まぁ・・・そんなに期待してる人いないと思うし、『最低でも月一更新』だからその時の気分によるね」
アル「そんなぁ・・・」
護「しょうがないじゃないですかぁ・・・ヒロインなかなか出せないし、疲れてるし、いろいろこっちだってあるんですよ」
アル「・・・仕方ないですね」(泣)
護「申し訳ない・・・」(泣)