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入浴はバラの香り

今回は勇者のターン

召喚された瞬間までです

 その日はむしゃくしゃしていて、帰って早々姉にあたった。

 みっともない八つ当たり。

 姉は気にすることなく流してしまう。

「仕方ないなぁ。明日のお弁当はさーやちゃんの好きなスパニッシュオムレツで決まりでいいからねー」

 それ、姉、あーやちゃんの好物。

「仕方ないなー。でも今日のシーフード・パスタとブラウンケーキは譲らないから!!」

 あ、グラタンが良かったのに。

 いっつもそう。いつだって自分が好きなようにしてしまう。

「あーやちゃんのばかぁあ」

 私はそう言ってリビングから逃げ出した。

 逃げ込んだ先はバスルーム。

 この時、お風呂に逃げ込まなければあんなことにはならなかったのかもしれない。

 でも、そんなことは想定できるはずないじゃない!!



 あーやちゃんならうまく立ち回れそうで悔しい。

 そんな対抗意識で私は頑張っていくことになる。

 そんなこと、この時は思いもよらなかったけどね。




 エレガンスローズ、大人セクシャルなバラのボディソープ。

 ハニーローズ、甘いバラのボディクリーム。

 タワー、ローズ主体のヘアシャンプー、コンディショナーにはバニラ系の香りのロマネスク。

 たっぷりとバラの香りに包まれて私は至福の吐息をこぼす。


 トドメは新作の入浴剤。

 買ってきてくれたのがあっちゃんかあーやちゃんかはわからないけれど、素敵なチョイスだ。

 バラの形を模した入浴剤は可愛いピンク。

 お湯にいれる瞬間が楽しみすぎてドキドキする。

 後でお湯を抜いて換気したり掃除したりしなきゃいけないけど、その労力の価値がある瞬間だ。


 結論から言うと、私はそのお湯を堪能することはできなかった。


 お湯に体を浸した。と、思った次の瞬間に見知らぬ場所でしゃがみこんでいたのだから。




次も勇者のターン予定。



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