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Bullet Returner~遺産回収部隊~  作者: ライオット
第二章 魔都戦乱
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第二話 Saremo i tuoi proiettili vendetta


俺はあの夢で目を覚ますことがある。


妹二人と俺が遊んでいるとき、突然サラリーマンのような男が屈託無い笑顔で妹二人を連れて行く。


俺はどんなに手を伸ばしても…どんなに走ろうとも。


届くこと無く、消えていく。


そして見せられるのは…。



内臓ハラワタの消えた姉の美香とベッドで眠り続ける妹の美奈の二人だった。


後悔した。


「好,很高興見到♪」『やあ♪初めまして』


あの男を許せない。


「我的名字是 劉 我得。很高興見到♪」『僕の名前はラウって言うんだ。宜しくね♪』


許すわけにはいかない。


「的妹妹,並獲取了高昂的代價。謝謝」『君の妹さん、高く売れたよ。ありがとう』


奴の顔を銃弾で埋め尽くしても…。





俺こと、宮本真之助は状況がすこぶる不味いことを考える。


第一に、中国…もとい中華皇国の上海。


場所を言っただけで和彦は黙っちまう。理由は分かっているがどう話すべきか正直分かりかねる。


第二に、上海で起きているのは間違いなくテロであり、首謀者はドデカいチャイナマフィアの三合会トライアドだそうだ。

それを軽く話したら和彦は黙ったまますたすたアーカム校の俺達の教室から去っていったのだ。


何とか和彦を止めようと、委員長(立華)に説得を依頼するも…。


「あの状態の二宮君は冷めるまで待つしかないわ…」


厳しい正論をぶつけられたのだった。




仕方が無く、まとめ役として全員に呼びかけ、我らが愛機の下に集ったのだ。




アーカム校地下格納庫


端から見ればX-MENのブラックバードを収容している風景であろう。


其処には一つの輸送機が存在する。


両翼は幾つかの線が走り、二つずつ着けられたエンジン部はプロペラとジェット噴射口のハイブリッドとなっている。

他にも、通常の輸送機よりもスマートであるが、内装は広く、様々な兵器を詰め込める程であった。


「それでは有村、コイツを見てくれ」


「…スッゴく…大きいです…」


「そんなネタは振っても何にも言わないけど?」


ボケをする二人に無視宣言をしてから何も語らない風魔。

そしてちょっと落ち込む中、凛湖が一言。


「やる夫~、あの尻ん所は?」


「あれもジェットエンジンだお。世界一クリーンなリアクターエネルギー搭載で約二週間の飛行可能!!そんなハイテクアイテムこそ!小生が苦労して手に入れただお!!」


(でも殆ど規格に合わないもんだから調整したのだか…)


力説するやる夫の傍ら、思い出すだけでどれだけ苦労したのか滲み出てくる感覚を覚える蒼鬼。


一方の真之助は満面の笑みで有村に向かって高らかに語った。


「さて…我等のハイテクメカはその名も…『ランスロットワン』です!!」


「おお~」パチパチ


「ランスロットワンの特徴は、輸送機と戦闘機、プロペラタイプのVTOL搭載の言わばハイブリッドガンシップだ」

「更に、機体前面には25mm×137弾使用機銃M242_ブッシュマスターが二門、両翼にAIM-92スティンガー対空ミサイル四つとAGM-114A ヘルファイア対戦車ミサイルが二つ。機体の両横っ腹にはGAU-12 25mmガトリング砲、40mm機関砲、105mm榴弾砲が一門ずつ搭載。まさしくゴリアテそのものだな」


親指で機体に搭載された兵器を差す。


其処には普通の航空機に搭載する物とは言えぬ、ゴチャゴチャ張り付けた武装の固まりが鎮座する。


「…これで何と戦うつもりだよ」


「ん?こんな物だろ?ギリギリ積載量だけどな~」


これでギリギリとにわかに信じがたいが納得以外無く、無言で頷くしかない。

とりあえず、ある程度説明を終え、真之助が後ろに向き変える。


「さて、そろそろ行かないとな」


そう言ってから蒼鬼とやる夫の二人に幾つか指示をとばし、兵器倉庫から出て行く。有村は自身の準備の為に真之助について行った。


二人はやるべき事をするべく、開かれたランスロットワンのハッチから機体に乗り込んでいく。




武器庫の中では、全メンバーが己の武器を手に持ち、点検して、装備していた。


有村はどの武器を持って行けば良いのかあまり検討がつかない。そもそも今日初めて銃を構えて撃ったのだ。


銃社会のアメリカとは違い、PMC法案である程度緩まったとは言え、日本は銃刀法という世界一銃等に厳しい国。日常的に使うのが、PMCか2~5発程度の猟銃を使う猟師位だろう。

そんなPMCでも、これだけの種類の銃は扱うことがない。せいぜい払い下げのM4かAK-47であろう。

だが、此処に有るのは正式採用されたばかりの樹脂ポリマー製ライフルやピカティニーレール搭載。


つまり、官給品ではない高級品である。


下手に触れば壊れてしまうと感じ、手をこまねいていると、其れを見ていた那賀がガンラックから一つの銃を取り出し、それを有村に見せた。


「…これは?」


「あっ…こっ…これ…は…」


那賀の持ってきた銃がよくわからなく、問いただすが、滑舌の悪さに悩むと、後ろから凛湖が出てきて口出しをする。


「へぇ~分隊支援のMG43なんて、イイチョイスしてるねぇ…」


「ん?」


「いやさ~、有村は精密さを求めるよりもでっかい銃で撃ちまくる方が一番って所さ。何せ力なら真之助より有るはずだ?」


「……そうか?」


自分より強いのだから筋力的には若干上回ると思っていたが。


「いやいや~、どうせその軽機関銃持ってもさほど重く感じない、そうじゃないか?」


そう答えるので手に取ってみれば、意外と軽く、反動がどれくらいなのか分からないものの、二つ持っても撃てる自信がある。


「お気に召したみたいだな」


「ああ、結構イケそうだ」


とりあえず有村は軽機関銃のMG43に決めると、那賀がいつの間にか、ベルト給弾式のボックスマガジンを四つ程持ってきていた事に一言凛湖に呟いた。


「…那賀って、人畜無害そうだが…」


「…結構変わるよ。何たって『バーサクヒーラー』だからな…」


ヒーラーと聞くと、治療担当だと思い浮かぶが、バーサクと先に付いた事に背中からゾクゾクと寒気が走った気がする。


全員が武器を持ち、ランスロットワンの中に入ると、脇にある鉄で出来たベルト付き座席に座る。


ちなみに座り心地は最悪。


クッションという柔らかい素材なんて無く、乱気流で飛ばないように固く締め付けられるベルトにより、括約筋を動かすことが出来ない。

しかも乱気流が起きれば、衝撃がモロに伝わり、大晦日の五人組の罰ゲーム以上の痛みが走るだろう。

ちなみに下痢の奴は耐えられず誤爆。便意を催してるのも誤爆。便秘の人はすぐさまトイレに直行と言った便秘解消にはうってつけらしい。


全員がベルトを付け、発射体勢が整うと、真之助がすぐ横のレシーバーを取り、それに話しかけた。


「発射体勢完了。これより作戦開始時間イッパチ:マルマル(18:00)に発射せよ」


『ザッ…ラジャラジャー』


やる夫らしき声が響くと、下から振動が走り、上に上がっていくような感覚が来る。


「さて、ご搭乗のお客様に連絡します。只今を持って、搭乗機ランスロットワンは中華皇国上海に向けて出発させていただきます。皆様ベルトを閉め、御着席下さい」



まるで航空会社のアナウンスの様に喋る。


ランスロットワンはそのまま台と共に上がって行く。

そして機体が出た場所は、成田新国際空港の滑走路であった。





「管制塔、管制塔此方はランスロットワン。作戦コード26018で行っています。指示をどうぞ」


『此方管制塔。八番滑走路の使用を許可する。ランスロットワン』


「了解、ランスロットワン」


ヘッドレシーバーを着けたやる夫は操縦席にあるレバーやスイッチを次々と押し、エンジンやレーダー等の機器を作動させる。

ランスロットワンはゆっくりと車輪を動かし、目的の滑走路に向かう。


「始動完了、これより作戦コード26018を開始する」


八番滑走路に差し掛かり、やる夫は操縦桿隣のギアをゆっくりと上げながらスピードも一緒に上げていく。


「機体安定。発進…開始」


ギアを最大に上げ、八番滑走路を走り出し、機体が斜めに上がって行く。


そして後部車輪が地面から離れ、ジェットエンジンは巨大な咆哮をあげ、高速飛行を行った。





「…今回、中華皇国第二首都上海にて大規模なテロ活動が発生。皇国陸軍と地元警察の連携で収拾を務めているが…相手は武装ヘリや旧式の戦車を保有。事態は急を要する結果となった…」


機体が安定し、ベルトを外した真之助は真ん中のブリーフィングテーブルに手をつく。


映し出されるのは上海の摩天楼。高速道路や高層ビル、近代建築が建ち並ぶ中でもお馴染みゴチャゴチャした古い建築物も存在感を示していた。


「俺達はこの、敵戦力の集中するターチィ地区から進行し、敵戦力を一気に削ぎ落とす」


立体映像の道路に指を差してからなぞるように滑らせ、敵戦力圏内に入り込む。


「メンバーについては後程」


「質問だけどさ~」


「どうした凛湖?」


説明の最中、凛湖が挙手をする。それを真之助が問うと、口を開いた。


「上海って、テロが発生するところ?どう見たって南側の人民解放軍じゃないの?」

凛湖の疑問に真之助が首を振る。そして内容を修正するように答え始めた。


「…相手は、世界シンジケートを誇るチャイナマフィア『三合会トライアド』の構成員…そして」

「日本支部香主『劉・王染ラウ・ウォンラン』を確認した」


真之助がそれを言い切った瞬間、凄まじい音が響き、立体映像のホログラムが砂嵐を起こしてブチ切れる。

全員で何があったのか恐る恐る音の主を見てみると…。


「………」


和彦の鉄拳がテーブルを殴りつけた事が分かった。

拳はステンレス製の台をひしゃげさせ、粘土の様に形作る。

そして何よりも、和彦の顔は…。憎悪と復讐を誓ったような形相であった。


「劉・王染……。劉・王染なのか?」


「あっ…ああ。三合会の日本支部香主の劉・王染だけど…」


和彦の鬼気迫る行動にたじろぎながら答える真之助。すると表情を更に険しくさせ、自分の居た席の隣に置かれたガンケースから部品を組み立て始めた。


「…どうしたのさ?」


「…知らない」


ぼそりと呟く凛湖と上手く回答出来ない有村はその光景を見ることしか出来ない。


そもそも和彦にはSIG556というP250と同会社製のアサルトライフルがあり、新しく何かを付けるのも、考えられない。

が、しかし…。組み立てていたのは予想を超える物だった。


「………」


無言で組み立て上がったのは、12.7㎜×99という強力な威力を持つ弾丸を持ち運べる対物ライフル「M82A1」とNATO規格の40mm×46グレネード弾使用のランチャー「アームスコー MGL」の二つ。

それをまず、M82A1の銃身下部レールにアームスコーの上部を合わせる。


出来上がったのは、過重負荷と言うべき代物である。


唖然とする一行。


其れを無視して和彦は座席に座り、持ってきていたブーニーハット(軍隊等で使われる横の鍔を折ったもの)で顔を覆い、腕を組んで寝始めた。


「…どうするのこれ…」


いきなりの事に付いていけない凛湖に真之助を含めた全員は首を横に振り、対応出来ない事を示す。

真之助は仕方が無く、全員を集めて小声で話し始めた。


「和彦があんな状態だ。これよりメンバーの変更を行う」


「変更?」


疑問に思う那賀に真之助は話を続ける。


「委員長はランスロットワンからの支援。ローガンはストライクで守り。俺と凛湖で事態解決に入る。残りは和彦と一緒に皇国陸軍の部隊と合流してくれ」


「それって、つまり…」


「和彦が突っ走った場合、全員"全力"で止めに入れ」


全力と力強く答える真之助の姿に一同は言葉を発せ無い。

そのまま真之助は最後の一言を口に出す。


「これだけは言おう。あくまでも最優先は自分達の命だ。生きて帰還しろ!いいな?」


それは、自分達を生かすことを前提条件として語る。

全員はそれを受け止め、合わせるように答えた。


『Yes Sir!』




上海 ターチィ地区

20:00

皇国陸軍第26連隊

龍・ロン・ワン少将



爆発音が街中を響かせる。


数の暴力と言わんばかりに三合会構成員達は56式自動歩槍で乱射をする。

それに対し兵士達は皇国軍正式採用装備「マグプル MASADA」を三発ずつ、狙いを定めて撃っている。


第26連隊は負傷者多数、民間人を連れた状態で膠着していた。


「ヤン!弾切れだ!!」


「すまんなリー、ソイツでお終いだ」


「だったら先に言え、的混蛋!(クソッたれ)」


兵士達が毒づく中、残り少ない弾でどう対処すべきか考えていた時。


「按一次!!(一気に畳みかけろ!!)」

「那是什?(んっ?あれは何だ?)」


次の瞬間、断続的に鳴り響く発射音と共に構成員は身体中を引き裂き、破壊する。


残ったのは粉々になったライフルと燃え上がり、灰になる死体のみ。

何が起きたのか分からない兵士達は呆然と見上げてみると。


「…なっ!?」


プロペラ+ジェットエンジンでホバリングする戦闘機のようなフォルムの輸送機であった。


「あれは何だ!?」


「しっ…しらねぇよ!?」


「まさかディセプティコンじゃねぇよな?」


「そりゃ洒落にならん」


見たことがない機体に全員、顔を見合わせて何なのか議論をする。

そして、ランスロットワンのハッチが開かれ、GASストライクを着込んだローガンがジェットで辺りを旋回し、兵士達の近くまで飛んで行く。


兵士達は驚いてライフルを構えるが、ボバー状態で宙を浮くローガンは右手で制止させてから、フェイスカバーを開き、話しかけた。


「やぁ、皇国陸軍の兵士諸君」


柔和な笑みを浮かべ、兵士達は若干困惑しながらも話しかける事にする。


「…だっ…誰だ?」


「ああ、我々は君らの上司の依頼でやってきた"PMC"さ」


「…PMC?」


何のことか分からない兵士達の居る最中、ローガンは耳元を押さえ、何かを聞き取り始める。


『ローガン。俺が行く』


「ほう…顔が聞くのかな?」


『まあね、そっちの将校とは顔馴染みだ』


「そうか…」


そう言うと、ランスロットワンのハッチからロープが垂らされ、真之助と凛湖が降り立った。


「お久しぶりだ~皇国陸軍ヤン曹長」


「あっ、貴方は!?」


リペリングされたロープから金具を外し、手を振る真之助に気が付いた兵士がライフルを下げ、歩み寄る。

周りの兵士達はざわめき、小声で耳打ちし始める。


「まさか、貴方にまた会えるとは…。"Returner"大尉キャプテン


「いやはや…先の人民解放軍との戦闘では世話になったからな~」


「いえいえ此方こそ。我々が勝利を納められたのも貴方が居たからこそ。今日の戦いも、期待してます」


「期待か~。そう言われると結構緊張するな~」




「さらさら思ってないな」

「私も同感だ。まあ奴に緊張など似合わんがな」


ニカニカ笑う真之助を尻目に凛湖、ローガンは冷めた目で眺める。

それから、二三事を話してから真之助から切り上げて凛湖を呼び寄せる。

やっとかと思い、持ってきた「AA-12」フルオートショットガンを担いで向かう事にした。


その際。


「じゃあ、ローガン」


「ああ…私は他と一緒に別に向かうさ」


そう言ってスラスターの推進を強め、ホバリングから加速するランスロットワンと共に次の場所に向かっていった。


「…さて」


凛湖はもう一つのAA-12(安定翼付18.5ミリ榴弾仕様)を手に持ち、真之助に向かっていった。




Google翻訳を初めて使い、一応言葉にはなってるだろうな~位しか考えていません。


また何か疑問に持たれた方は御指摘お願いします。



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