第7話 初めての日
野菜スープを持って入って来たヒューリの目に入ってきたのは、月明かりがキラキラとメルージェを照らす姿だった。天使?女神?神々しく見えて、しばらく呆けていた。
「ヒューリ?」
「あ、悪い…野菜スープ、食えよ」
電気を付けてテーブルに配膳する。
「ありがとう」と言ってメルージェはゆっくり口を付けた。
ヒューリも心穏やかではなかった。多分初めてであろうこれからしようと思っている営み。メルージェは怖がらないだろうか。自分は紳士に出来るか…
考えれば考える程変なことを考えてしまい、「もう、なんとでもなれ」と小さく呟いた。
食べ終わると、ヒューリは後ろからメルージェを抱きしめた。
「悪い…触りたくてしかねぇわ…」
「ま、待って!私臭いかも!お風呂入ってくるから」
メルージェは心の準備も。とばかりにバタバタと浴室の扉を開けて足早に入っていった。
「……。ふっ。騒々しいやつ」
メルージェの慌てぶりに、ヒューリは逆に冷静になれた。
電気を消して月明かりが入ってくると、さっきのメルージェの姿を思い出していた。
しばらくすると、メルージェが肌着姿で浴室から自室へ戻ってきた。ヒューリが濡れたままの彼女の髪をタオルで拭く。今までやっていたのに好きだと言ったら妙に落ち着かない。
「体、綺麗にしてきたよ?」
「……ああ。知ってる。」
袖を摘ままれ、その意図を察して拭いていた手が止まる。視線を落とし、もじもじと自分を見上げてくるメルージェと目が合った。夜の静けさの中でやけに心音がうるさい。
「良い、か…」
「うん」
返事と同時に彼女の唇を塞いだ。最初は優しく、やがて貪るように深く舌を絡ませた。片手は腰を引きつけ、もう片方の手はその後頭部を支えるように髪に指を差し入れた。もう逃がさないとでも言うように。
「ん、…ふ…」
深い口付けに応えるようにするが息が続かず、ヒューリの肩をバンバンと叩くと、名残惜しそうに唇を離す。潤んだ瞳、赤く染まった頬、艶を増した唇。その全てが扇情的で、彼の欲望を煽るには十分すぎた。
「はっ…悪い、我慢出来なかった…」
そう言って笑う声は、自分でも驚くほど熱っぽく掠れていた。彼女の乱れた呼吸を整える間も与えず、今度はその白い首に顔を埋め、吸い付くようにして赤い印を刻みつける。
「俺のモンだって、印つけとかねえとな。他の雄にちょっかいかけられたら、面倒くせえ。」
「っ!待って。」
そう言うとメルージェはベッドの脇に立って肌着の紐に手をかけ、スルッと解く。
肌着は1枚の布。その下は白く透き通る肌だった。
歳のわりに大きな胸と細くくびれる腰。それはもう女性になりつつある体だった
「どうぞ…」
「お前…自分で脱ぐなよ…」
メルージェの手を絡めてベッドへ押し倒すと、空いた方の手で大きく豊かな胸を鷲掴みにする。指の間に溢れる柔らかさを堪能しながら、その先端にある突起を執拗に弄び始めた。
「あっ…声、でちゃう…んっんふっ」
「声? 出せよ。聞きたい…」
腰をくねらせる様を満足そうに見下ろし、口元に意地の悪い笑みを浮かべると、もう片方の胸は先端を舌で転がした。
「あっ。ヒューリ両方は…」
「うん。もっと聞かせろよ、お前の可愛い声。俺のためだけに鳴いてみろ。」
片方の手はいつの間にか下腹部へと移動しており、足を軽く開くと秘められた場所を、円を描くようにいやらしくなぞっていた。
「ひゃぁ!なんか、ゾクゾクする。
あん、あっんっ」
「っは、……ゾクゾクする? そりゃあ、気持ちいい証拠だ。」
指はさらに大胆に動き出す。湿り気を帯び始めた入り口を優しく、執拗に刺激した。くちゅ、と小さな水音が立ち、それがさらにヒューリを興奮させた。
「あっあっ、ヒューリ…」
「すげぇ濡れてんぜ…これなら入るかも…」
そう言うと指を一本、ためらいなく秘部の中へゆっくりと侵入させるが、初めてのメルージェには指一本でも用意ではなかった。
「……力抜いてみ…」
「はぁ、はぁ、あっ…」
「ギチギチだな。痛いか?無理しなくていい。」
「大丈夫…辞めないで…ヒューリと繋がりたい…」
涙目になるメルージェを見ると、めちゃくちゃにしたいと言う征服欲を掻き立てた。
「あー、だから煽んなっ。」
口付けをしながら中の指は軽く出し入れをしながら敏感な場所を探り当てる。メルージェのビクリとした所を見逃さず、執拗に擦り続ける。
「あっ、…そこダメ!…なんかきちゃう!」
「きちゃう? ……ああ、イケよ」
愛おしそうに目を細め、メルージェを見つめると、悲鳴じみた声が部屋に響いた。
つづく。




