表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
王子に嫁いだ公爵令嬢ですが、愛したのは獣人奴隷でした  作者: 白 月虹


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/30

第27話 守るべきもの

その日は急に来た。

メルージェが破水し、苦しみだしたのだ。

王宮医と、もしもの事を考えて、別荘で働いていたメイド二人を連れて来ていた。


「メルージェ様!」


「うぅ…うー…」


「まだいきんではダメです!

呼吸を整えて!」


「はぁ、ふー、ふー…

無理です!産みたい!」


「まだですよ。赤ちゃんとタイミングを合わせて。」


「はー、、ふー、ふー……」


一人のメイドがメルージェにタオルを握らせるが、体が動く程に力が強く、壮絶な事なのだと思い知らされた。


「いい感じですよー

……今、いきんで!」


「う、んーー」


数回繰り返すと、王宮医が赤ちゃんが取り上げた。背中をトントンとすると「ぅぎゃぁー」と、声を上げ、その声を聞いて、廊下で待っていたアルフレッドが勢いよくドアを開けた。


「産まれたか!?」


「アルフレッド様。大きい声と音を出したら、赤ちゃんがびっくりしますよ…」


「あ、すまない…」


「ふふふ。毎回怒られてるのね。」


アルフレッドがメルージェの元へ近づき、額に口付けする。


「メル…お疲れ様。ありがとうな…」


「うん。それで、お医者さま…」


「はい。かわいい姫様です。

幸い狐の耳もしっぽもありません。

ですが、瞳が青色なのと、髪の色が橙です。


挿絵(By みてみん)


「……そうか…」


アルフレッドは愛しそうに赤ちゃんを見ているが、肩を落としてるようにも見えた。


「どうしましょう…陛下はアルの子供じゃないとわかれば…」


「およしください、そんな事!」


思わずメイドが口を挟む。そのくらいメルージェは言ってはならない事を口にしようとした。


「……瞳が空色のアルフレッド様、紫色のメルージェ様。混ざって青色…と言う事にしますか…?髪の色も…」


「父上たちがそれで騙されてくれればいいのだが…」


「帽子を被せていれば、わからないのでは?」


「髪が伸びたらどうしましょう…」


色々な案が出され、この事はここに居る四人の秘密事とした。


━━━━━━━━━━━━━━━


アルフレッドたちは初孫を会わされるため、国王陛下夫妻の部屋へ来ていた。


「名前は【エレン】にしたんだ。」


「そう!可愛いじゃない。」


皇后は大変喜んだが、女の子と言うのが国王には喜びを半減させた。


「陛下、私はまだ若いですから、王子も産んでみせますわ!」


「いや、すまない。そんなつもりじゃ…」


「いやねー、陛下ったら顔に出てるのよ!

メルージェごめんね。良いのよ女の子だって!とっても可愛いわ!」


アルフレッドの子だと思って喜んでくれる皇后に、嘘をついているのが心苦しかったメルージェは、国王陛下に言った事だが、自分にも言った言葉だった。


━━━━━━━━━━━━━━━


月日が流れるのは早く、1年と少しが経つと、みんながエレンに対して疑問を持ち始めた。

1歳を過ぎても、声を発するが言葉にならず、座りはするが立つことは出来ない。

体も小さい。


王宮医が診てもわからなく、発達障害なのかと思っていた。


「それなら、それで人目に触れないように育てましょう。」


と言う事で、城の離れに移り住み、月日が過ぎると、エレンは喋れるようになった。すると、ニコニコしながらメルージェのお腹をさすった。


「どうしたの?お腹痛くないよ?」


「ママ、おなか、なか、いる」


「え?」


まだ無自覚ないメルージェは王宮医に診てもらった。


「まだ早くて断定は出来ませんが、おそらく…」


「まぁ!すごいわエレン!」


「獣人の耳なのでしょうか…」


数週間後、懐妊が国王陛下夫妻にも知らされていた。


━━━━━━━━━━━━━━━


二人目は金髪に紫色の瞳の王子だった。

名前は【ブライト】にした。

城の中のみんなが喜び、メルージェたちも一安心の様子だった。

王子が産まれると、国民にお披露目するしきたりがあるため、3ヶ月後に城のバルコニーから国王が挨拶する事になった。


「エレンも参加させる…」


アルフレッドは、不安気にメルージェに言った。


「国民がこの子を見たらどう思うかしら…」


「帽子を被せ、メイドに抱っこしてもらい、後ろの方に居てもらおう。」


「そうね…」


「みんなブライトに気がいって、気づかないだろう。」


「そうね。バルコニーは高いし、見えないわよね…」


アルフレッドとメルージェは、お互いを落ち着かせるように抱き合った。



つづく。

挿絵はAIが作成しています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ