第17話 あふれる愛は
性描写があります。
メルージェは結婚式の打ち合わせ等で、自室と王家の部屋が並ぶ反対側の棟へ往復する日々が続いていた。
最初はヒューリも同行していたが、雑務を任されるようになり、別々に行動するようになった。
そんな日の夕食後、いつものようにメルージェに自室にヒューリはお茶を持って現れた。
「姫、お茶をお持ちしましたよ。」
「ありがとう。
……はぁ、疲れた…」
いつになく疲れた様子のメルージェに、ヒューリは体調が悪いのか。と、熱が無いか、おでことおでこをコツンとした。
「……熱は、無さそうだな」
顔を赤くしたメルージェを見て、ニヤリとすると、そのまま軽く口付けをする。
「ちょっと!いきなり…」
「顔が赤いぞ。」
ククっと笑ったヒューリの顔がいつもと変わらないのを見て、メルージェは愛おしさと安心感で涙が出てきた。
「おい!別にバカにしたわけじゃねぇぞ!」
「ごめん、そうじゃないの。いつものヒューリだから…」
「なんだそりゃ。俺はお前の前では変わらないだろ?」
「……そう、ね。」
含みのある返事だったが、ヒューリは気にせず、愛おしい彼女を抱きしめた。
また見つめ合うと、深い口付けをする。
ヒューリの手はドレスの背中にある編み上げの紐を焦らすようにゆっくりと解き始めた。露わになった白い背骨のラインを指でなぞりると、メルージェから甘い声が漏れる。
「ふぁっ…」
「ダメだな。」
「…何が?」
「久しぶり過ぎて優しく出来ない…
今なら辞められるけど、どうする?」
「わかってるくせに…」
メルージェはトロンとした目で見つめると、ヒューリはメルージェを横抱きにするとベッドへ運んだ。
「はぁ、はぁ…」
脱がされ見られるだけで、メルージェは上気する。それを見たヒューリは優しく足の間に顔を埋めた。
「あっ!ダメよ、そんなところ!」
ジュルっと音と共に電流が走ったような快感がメルージェを襲った。
突起した部分を舌でコロコロと転がすと、程なく声にならない甘い声を発した。
「んーっん…」
「なんだ、もうイったのか…」
舌なめずりをしてヒューリが足の間から離れると、自身の大きく熱くなったものをその潤んだ入り口に押し当てた。先端がぬるりと滑り、抵抗なく沈み込んでいく。
「うぐ…相変わらずキツイな……」
「あっ、あー!」
達したばかりの内部はまだ痙攣していて、メルージェは快楽のあまり逃げようとするが、ヒューリに腰を強く引き戻されてしまう。
そして敏感になっているであろう奥を、ねちっこく抉るようにゆっくりと腰を回し始める。
「ふぅ、んっヒューリ、だめ!
あ、またきちゃう!」
「……っ!あぁ、イケよ。何度でも。」
胸を鷲掴み、先端を指で弄りながら、中をパンパンと突き上げる動きは更に締め付けさせ、何度も達した。
「んん゛……ッ! 出る、出る……メルージェの中に……」
ヒューリも達しながら腰は止まらない。最後の一滴まで搾り出すかのように、激しく律動を続けた。
お互い何度達したかわからないくらいぐちゃぐちゃになり、空は薄っすら明るくなっていた。
朝になりメイドが支度に入る前に、ヒューリは主人様は具合が悪いから、今日は休みたい。と言伝を頼んだ。
「ふっ。疲れているの方が良かったか?」
腕枕をするメルージェの頭を優しく撫でながら話しかけると、メルージェは顔を赤くした。
「誰のせいで…」
「あ?俺だけのせいか?
まぁでも、ほんとに休んだ方がいい。これじゃあせっかくのドレスが作り直しだろ。」
ヒューリの手が頭から背中へ、そして腰へ降りていく。多忙のせいかメルージェは痩せていた。
「ありがとう。でも後2週間だから!」
「もうそんだけか…こんな事しばらく出来ないな…」
そう言うとヒューリはメルージェに覆いかぶさり、また深く沈んでいった。
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次の日の朝、メルージェは名残惜しそうに、式の準備へ反対側の棟へ馬車で移動していた。
ヒューリは厨房の仕事をし、熊の獣人サラと休憩中お喋りをして、一日が終わろうとした頃、メイド長がみんなを集めた。
「メルージェ様は、式当日まで日にちも少ないので、最終打ち合わせをするため、王家の棟へ泊まるそうです。」
これから二週間近く会えない。
たったそれだけの事だが、胸の奥を静かに締めつけた。
声も温度も思い出せるのに、触れられない夜が続く切なさを抱いたまま、メルージェを想って過ごすしかなかった。
そしてある日の夜、サラと談笑していると、真剣な面持ちでヒューリに言う。
「ヒューリさん…良かったら今夜お部屋に行って良いですか?」
つづく。




