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「威勢がいいのは結構だがな。小僧、何か一つ大切なことを忘れちゃいねぇか?」
タラースはそう言って顎でクイクイっと俺のすぐ後ろを示す。
そこには未だ魔物を無造作に生み出し続ける正十二面体が存在した。
そして魔物は俺たちを認識して敵として今にも襲いかかろうとしている。
クソッ!タラースだけじゃなくてこいつらの相手もしなくちゃならないッ!
「ま、俺の仕事は今日で終いだから、今回はお前に構ってる暇がないからこんままトンズラさせて貰うぜ」
「てめぇ!」
「おっと。お前さんの相手はあの魔物どもがしてくれるぜ」




