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「ようやく着いたな」
ルシュキーが疲れ切った顔でそう呟く。
ま、それもそうか。ここに来るまでかなり労力を消費したからな。
魔物との戦闘を避けるためにあえて険しい道なき道を行ったりもしたし。
それにルシュキーはなぁ……普段ギャンブルしかしてないから、本来よりあまり育ってないのかも知れない。
ここを切り抜けたら、今度こいつを強化の旅に連れてく必要がありそうだ。
「こっからが本番だぞ?気抜くなよ」
「わかってるって」
本当にわかってるのか不安だが、ここはルシュキーを信頼するしかない。




