81-子爵
食事を終えて、シュトルツァにあるエンフィルド家の支店に立ち寄る。
「お待ちしておりました。ナスタジョ様から話は伺っております。エズワルド様ですね?どうぞこちらへ」
支店に立ち寄ると、ナスタジョから話はいっていたようで、奥へと案内される。
「さて、ナスタジョ様からある程度話は伺ってるとは思いますが、私から改めて説明させていただきます。今回はこの街に魔物が複数湧くようになったという事で、シェモビス様が、助けを求めたというところから始まります」
「シェモビスっていうのは、この街の子爵だな?」
「ええ。それで、シェモビス様はこの原因を突き止めてくれるものをとのことです」
「おいおい!そこまで聞いてないぞ!俺はただ魔物を退治してくれと」
「はて?そうですか。詳しいことは、紹介状を渡すので直接子爵様とご相談ください。これがあればシェモビス様と会えるはずですよ」
そんな感じでエンフィルド家の支店から追い出されてしまった。
う〜む。何かいい具合にはぐらかされて騙されてるような?
「おい、エズ。何か俺たち騙されてないか?本当にこの依頼大丈夫なんだろうな?」
「大丈夫だろ。流石に商人が貴族をだまし討ちするような真似するとは思えない」
が、出し抜くくらいなら平気でしそうだからどうだろうか。
そんなこんなで、シュトルツァ子爵が住む城へと向かう。
「なるほど。お前らが、今回の件を解決しに来た奴らか。子爵様がお待ちだ。案内しよう」
城について、門を守る衛兵に紹介状を見せると、子爵の元へと案内される。
「シェモビス様。依頼を受けた者たちを連れてきました」
「ご苦労。元の勤務に戻れ」
「はッ!」
「さて、はじめましてだな。私は、この街を治めるシェモビス・ズ・シュトルツァだ」
さあ、これからどうなることやら。




