75/371
74
「それ一つ俺にもくれよ」
パチ屋……おっと、ゲームセンターの帰り道。
大勝ちした俺は帰りの道中でポッポ焼きを買って食べ歩きしてると、大負けしたルシュキーにせびられる。
ちなみにポッポ焼きとは新潟の祭りの屋台でよく売られている謎の食いもんだ。
このゲームは何故か新潟推しが凄い。
「自分で稼いで買うんだな」
俺はそう言って残りのポッポ焼きを食べ尽くす。
「クソッ!それでも貴族か!ノブレス・オブリージュを忘れたのか!」
「貴族ってもたかが伯爵家。しかも四男だぞ。資金力ならお前と変わんねよ」
といっても、近頃の冒険者稼業やらポケットの魔法やらで資金は潤沢なのだが。
そういえば最近はどれくらい複製されてるか確認してないな今度確認しないとだな。
「はぁ。なら、また稼ぎに行かないとだな……」
「何かアテはあんのか?」
「う〜ん。学園に来る前は冒険者の真似事してたし、こっちに来ても変わんね〜から、何か依頼でもこなそうかな」
「なら、一緒にダンジョンにでも行くか?」




