61-気分は模範囚
「流石に今から行くのはやめておくか」
なんせ今の俺は学園で悪目立ちしてるからな。
こんな状態で行ったら、また良からぬ噂を流されるかもしれない。
それにボニファーツと決闘したのが、平民側の教育棟の近くってのがまた間が悪い。
なので、ほとぼりが冷めるまでは平民側の教育棟に近づくのはやめておこう。
しばらくの間は大人しく学生してますか。
「それじゃ、大人しく授業でも受けに行きますか」
さながら気分は模範囚って感じだ。いや、全然模範囚的な行動してないんだけど。
ま、俺にとっては学園の学ぶことは本題じゃないし仕方ない。
どっちかというと、王墓の大迷宮の攻略の方に魅力を感じてるので、学生ってより冒険者って感じである。
俺は学園に何しに来たんだろうな?
「あ、そうだ。王墓の大迷宮で思い出したけど、二人も冒険者として登録しとくか。そっちのほうが都合いいし」
ボニファーツに押し付けられた二人の子供も早いうちに戦力化しときたいからな。
そしたら、もう授業をサボって王墓の大迷宮に行こうかな?
いや、これ以上サボると担任にやられそうだから辞めとくか。てか、そもそもしばらくは大人しくするって言ったばかりだった。
「ま、いっか行っちゃえ」




