52-悪目立ち
学園でボニフォーツと決闘してから、一夜明けた。
今日もいつものように早朝から、日課のトレーニングを終わらせて、時間が余る。
う〜む。今日の朝はどうしようか?またダンジョンに行ってもいいが、昨日みたいに遅刻する可能性もあるしな。
担任に目をつけられている以上、これ以上問題事を起こすのは控えたいところだ。
よし、ならばここは朝一に学園に行こう!何かイベントが起こるかもしれないしな。
そうと決まれば話は早い。トレーニングでかいた汗をタチャーナが用意してくれたタオルで拭いて、制服に着替えて朝の学園に向かう。
「こんな朝早くなのに、意外と人が居るもんだな」
朝早い時間帯にも関わらず、疎らではあるが学生の姿があった。
どうやら、レポートや研究に追われる上級生のようだ。その中に少しではあるが、新入生の姿もある。
おそらく、新入生は王都に屋敷がない為、学園内の寮に住んでる寮生だろう。
遠方の小貴族や、王都に基盤がない平民等が寮生には多い。
俺の場合は、父が便宜を図って王都の屋敷を使わせて貰ってるので寮には入ってないが、当初の計画では寮から通う予定だった。
ま、ゲームの時は寮生だったので、そっちの方がわかりやすかったのだが。
結局、王都の屋敷から通ってるんだけどね?だっていかんせん家族が多いもんで。
というより、さっきから思ったが、周りの学生の視線が俺に集まってる気がする。
これって、昨日の決闘のせいか?
ま、特にこれと言って何かあるわけではないが、ちょっと嫌だな。
思った以上に噂の広まりが早いらしい。
というかそもそも衆人環視の下で決闘してた。




