50-リュボフと共に
「ここが、ダンジョン!すごいのだ!」
リュボフと共に王墓の大迷宮にやって来た。
リュボフもリグニッキャで一緒に冒険者登録したので、今や俺と同じDランク冒険者。
なので、入り口の衛兵はギルド証で素通りできた。
リュボフは先ほどから、初めてのダンジョンに興奮しっぱなしである。
ま、俺もゲームの時に始めてきたときはめちゃくちゃ興奮したから、気持ちはわかる。
「はしゃぐのはいいけど、行く前に説明したように危険がそこかしこに潜んでるからな?油断するなよ」
「わかってるのだ!」
リュボフはそう言って返事をするが、今にもスキップしそうな程にるんるん気分なのがわかる。
だって、さっきから尻尾が左右にブンブンと揺れまくってるし。
何この可愛い子!今から武器を捨ててもふもふしていいか?
「あ!ご主人、見るのだ!スライムがいるのだ!」
リュボフが指さした先には、これまた数々のゲームなどでお馴染みのスライムが居た。
上層の階層にはこういった、ゲームなどでお馴染みの初心者向けの魔物が多い。
「手頃な魔物だけど、無視して行こうか」
「美味しくないから、それがいいと思うのだ!」
「いや、美味しいかどうかじゃなくて、スライム何て食べたらダメだからね?ってこの話前もした気が……。あと、スライムだけじゃなくてダンジョンにあるものは全部食べちゃダメだからね?絶対だよ」
リュボフはスライムの事を美味しくないって言うけど、これを食べ物と見なしてるのか?
てか、スライムって食えるのか?……この考えはよそう。




