47-パンケーキ
教官の説教から何とか解放されたので、昼食を取るためにカフェテリアへと向かう。
「はぁ。ババを引いた感じだ」
今回の件に関しては、俺の魔法使用に対して厳重注意。それ以外の事に関しては、有耶無耶になった。
ま、腐っても伯爵家の四男である俺と、侯爵家の次男であるボニフォーツの決闘だ。
こんな貴族同士の問題、誰も関わりたくないというのが正直なところだろう。
それに関しては、教官には悪かったと思ってる。
「ま、メシだメシ。こんな事考えるだけ無駄だ」
意味のない反省をしてる間にカフェテリアに着く。
ピークの時間帯を過ぎたからか、人は疎らで閑散としている。
そんな中、席に一人ポツリと座る人物が目に入る。その人物はまさかのフィーネであった。
何でこんな時間に一人で食事を?
そんな疑問と意中の相手と言う事で、フィーネの席に座る事にした。
「一緒の席いいかな?」
「え、あ、はい。どうぞ」
無事に了承も得たので、フィーネと同じ席に座る。
そして、昼食としてパンケーキを近くにいた店員に頼んだ。
パンケーキは美味いからな!こういう時は圧倒的糖分だよな!
「エズワルドさんは、凄いんですね」
「うん?一体どういう事だ」
「ボニフォーツ様にエズワルドさんが圧勝していたので……」
「ああ、そういうことか。あの場にフィーネもいたのか」
「え、はい。騒ぎが起こっていたので」
あの場に、フィーネもいたのか。う〜む。これは悪いふうに捉えられたら困る。
ま、これは弁明しろと言われても困るのだが。
てか、何でフィーネはボニファーツに様付けなんだ?てか、ボニファーツの事知ってるのか。
「別に俺が凄いわけじゃない。ただ、ボニファーツが油断しただけだ。それとこの決闘は正当なもので、喧嘩って訳じゃないからね?」
「あ、はい。わかってます。庶民の女の子の学生さんを助ける為に、エズさんが戦ったんですよね?」
つい、弁明したがフィーネは意外にも経緯に詳しかった。
ってそれはそれで変な誤解が生まれそうじゃん!
はぁ。もうこれに関しては諦めよう。全部入学してない主人公が悪いよ主人公が。この世界にいるか知らんけど。




