42-ひと休憩
「くぅ〜ッ!ようやく終わった」
名前が忘れた教官の授業が終わり、身体を伸ばして凝った身体をほぐす。
「エズワルドさん?もっと授業はちゃんと聞いたほうがいいですよ?」
「ごめん、ごめん。次からはもっとちゃんと聞くよ」
真面目に聞いてないのがフィーネにバレていたようで怒られる。
けど、俺は魔法を学びにこの学園に来たわけじゃないから仕方ない。
さてと、次の授業までの時間を利用して、少し平民の教育棟でも覗いて見るかな。
案外、普通に主人公が見つかるかも知れないしな。
「どこか行くんですか?もう次の授業が始まりますよ」
席を立って探しに行こうとしたらフィーネに呼び止められる。
うん。フィーネの言う事は素直に聞こう。
そんな訳で、主人公の有無を探るのは昼に回すとして、授業をしっかりと受ける事にする。
といっても、次の授業は魔法とは関係なく、この国と周辺諸国の歴史が中心で、一般の生徒にとっては退屈なものである。
ま、俺にとっては面白い授業である。なぜなら、俺はゲームはフレーバーテキストまでしっかり読むタイプだし、転生してからは本の虫であるからだ。
なので、こういった場で、歴史の事を学べて大変満足である。




