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「戻ったのだ!」
消え入りそうな火を見つめていると、リュボフ達が薪を抱えて帰ってくる。
「遅かったな?」
「そりゃ、なるべく乾いてる物を探したからな。結構大変だったんだぜ?エズ」
「そうか。それはご苦労だったな、ルシュキー。ま、苦労話ならあとでいくらでも聞いてやるよ」
俺はそう言いながら、持ってきてもらった新しい薪を焚き火に追加して火を繋ぐ。
そして、冷え切った茶に口をつけて一息つく。
「せっかくなら、温め直せばいいのに」
「それもそうだな。なら、茶でも飲みながらルシュキーの苦労話でも聞くとしよう」




