表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
モブ貴族の生存戦略〜貴族に転生したけど滅亡確定なので知識で作品をボコります〜  作者: 猫越岳 凜


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

30/373

29-訪れた平穏

 時が経つのは早いもので、リュボフが連れ去られる事件から一年半が経過していた。


 リグニッキャ領での一連の盗賊事件は、ティボーと俺がヌワルリェスで盗賊の拠点を襲撃した事で終わった。

 その後は、伯爵にはティボー経由で伝わり、ギルドへはその翌日に俺から伝えられた事で、街は平穏に戻った。


 盗賊が貯め込んでいた財宝については、最終的に伯爵に接収され、持ち主が判明したものについては返還された。

 俺がこっそり持ち出した大量の金貨については、そのまま秘密裏に懐に納められた。


 今回の件に関して少なくない額がギルドから報酬として支払われた。どうやら、先んじてリュボフ奪還に動き拠点を襲撃した後に、討伐依頼が出されていたらしい。

 ここらへんはゲームであったクエストの内容だからさして驚きはしなかった。


 ついでに元々受けていたツンヌス(マグロ)の納品クエストと合わせて今回の件でなんと冒険者クラスがリュボフも合わせてDクラスとなった。


 Dクラスとなる際には一悶着あったが、これについてはまたの機会で語ることにしよう。


 拠点から連れてきた盗賊の少女だが、なぜかその後うちで暮らす事になった。

 正確にはタチャーナに飼われている……?


 連れて帰ってきてタチャーナに引き渡してから、地下室に閉じ込められ、情報を聞き出すべくかなりの期間尋問をされていた。

 何の情報を聞き出したかったのかタチャーナに聞いてもはぐらかされるので分からずじまいだが、地下室から解放された時、かなり憔悴していた。


 それ以後は反抗する気力すらなく、ただタチャーナの言う事を素直に聞く子になっており、タチャーナの手足として屋敷で働かされている。

 名前はスサンナと言うらしい。


 さて、俺に関してだがこの一年半で更にパワーアップした。

 今までの筋トレの効果により基礎体力が上がり、成長期も相まって体格がよくなった。

 また、魔力量が相当成長した事によって幅広い魔法を駆使できるようにもなっている。


 それから、戦闘スキルを磨くべくティボーに師事する事にした。

 あいつは人格はともかくとして、戦闘スキルに関しては優秀なので、俺の戦闘スキルも対人戦に関してはかなり伸びてきた。


 これらの事は二度とリュボフを奪われない為に行って来たことである。


 なぜなら、ゲームでは俺の住むリグニッキャは壊滅するし、この王国にもラスィーツィカ帝国が攻め込んで来るので、ゲーム的にこの先に危険が待ち構えているのである。


 そんな脅威からリュボフを守り、俺自身も好き勝手生きる為には強くなるしかないからだ。

 それに、ゲームでは主人公がラスィーツィカ帝国を倒してハッピーエンドが訪れるが、この世界ではどうなるかわからない。

 なので万が一も考えてラスィーツィカ帝国を撃滅出来るくらいには強くならねば。そして帝国の裏にいるラスボスを倒してハッピーエンドを迎えられるくらいには。


 そんな決意を胸に、相変わらずギルドでリュボフと一緒にクエストを受けたり、筋トレしてティボーと手合わせしたり、家でフェルナンをモフったりしながら、平穏な日常を過ごしていたのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ