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モブ貴族の生存戦略〜貴族に転生したけど滅亡確定なので知識で作品をボコります〜  作者: 猫越岳 凜


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28-全てを解決して

「ただいまなのだ!」


 盗賊共の拠点でリュボフを見つけた後、無事にヌワルリェスから家まで帰ってこれた。

 あのあと、何故か他の盗賊とは出くわさなかった。


 リュボフを連れ去った連中やタラースと出くわさなかったのが気がかりだが、今はリュボフを取り戻せた事を喜ぼう。


「おかえりなさい。よかったみんな無事で。ところでエズ様それはどうしたんですか?」


 タチャーナが指差したのは、ヌワルリェスで捕まえた盗賊の女だ。

 あのまま放置したらティボーに殺されそうなので、家に連れてきたのだ。

 連れて来る時はめっちゃ嫌そうにしてたが、ティボーが『じゃあもう用済みだし殺しますか』と発言したら、大人しくついてきた。


「う〜ん。ポヴァジェニ盗賊団の少女だ。理由あって連れてきた」


「のだ!」


「そうですか……。で、その子をどうするつもりですか?」


 そういえば、まったく考えてなかった。とりあえず、連れてきたはいいけどどうしよう?

 このまま解放するってわけにもいかないし。


「話が長くなりそうすから、俺は一度帰るっすよ」


 ティボーは用は済んだとばかりに家をあとにして去っていった。

 はぁ。マジでこいつどうしよう?


「さては、何も考えてなかったんですね?ま、ギルドに差し出すのが筋なんでしょうが、個人的な用件があるので地下室にでも閉じ込めて置きましょう」


「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!一体あたしをどうするつもり!?」


 タチャーナがニッコリと少女に笑いかけると、盗賊の少女は恐怖で顔を曇らせる。

 ま、俺としては別にどうでもいいからこのままタチャーナに任せよ。


「てか、地下室なんてあったんだな?」


「元々、食料などを貯蔵する為に設けられてたみたいですよ。さて、行きましょうか」


 タチャーナはそれだけ言って抵抗する少女を連れて行った。


「命までは奪うなよ〜!」


「ご安心ください。エズ様の迷惑になるような事はしませんよ」


 殺されると目覚めが悪いので一応釘をさすが、タチャーナの含みのある笑みでかわされてしまった。

 ま、大丈夫かなんとかなるだろ。


「疲れたな」


「のだ!ご主人にこき使われたのだ!」


 リュボフが言っているのは、盗賊の拠点で見つけた財宝を運ばせた事を言っている。

 盗賊の財宝は討伐者の所有物になるのが慣例だ。


 俺は一先ず、学園に行けるだけの資金分を手分けして家まで持って帰るのに成功した。

 結果的に学園費用の金稼ぎが完了した。


「ごめんなリュボフ」


「苦しいのだご主人!離れるのだ!」


 安堵からリュボフを抱きしめる。リュボフはうざったそうにするがそこまで嫌そうではなさそうだ。

 よかった。本当にリュボフが無事でよかった。


 盗賊の財宝など副次的なものに過ぎない。

 金が稼げようが何だろうがリュボフがいなければ最早意味などないのだ。


 これでわかった。俺はリュボフの為にももっと強くなる必要があると。

 一先ず、学園費用も貯まったし入学までに強くなれるよう頑張ろう。


 もう二度と大切なものを奪われない為にも!

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