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「何か、雲行きが怪しくなってない?」
ヌワルリェスで一夜過ごした翌朝。
空の天気を確認して、ルシュキーをジト目で見ながら呟く。
やっぱりこいつが気遣いをすると雨が降るのか?
「いや!それはいくら何でも濡れ衣過ぎるって!俺はただいいことしただけじゃん!それに、まだ雨降ってきてないし!」
「そう、怒るなって冗談だよ」
「全く。酷い冗談もあったもんだ。そう思わないか?エスニェフも?」
「え?え〜っと……どうでしょう?」
「おい、ルシュキー。あんまりエスニェフをいじめるなよ。困ってるだろ?」
「え?これって俺が悪い流れなの?俺何も悪いことしてないのに!」




