256/376
254
「おいッ!いつまで寝てるつもりだ?もう行くぞ」
「くッ!いきなり布団を剥ぐなんて酷いじゃないか」
何時までも起きてこないルシュキーを叩き起こす。
今日は宿を引き払い、シュドルツェを発って再びヌワルリェスを目指す日だ。
それなのに、連日連夜を夜更かししてるルシュキーが起きてこなったので、叩き起こしたというわけだ。
全くこいつは……。
「何が『酷いじゃないか』だ。今日出発するっていうのに、いつものように真夜中に帰ってきたお前が悪いんだろ?ほら、さっさと行くぞ」
「へいへい、わかりましたよ」




