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「お〜い。ルシュキー起きろ。交代の時間だぞ」
交代の時間になったので、リュボフが目を覚ましてしまわないように、小声でルシュキーに呼びかける。
「起きろって、ルシュキー」
中々起きないのでほっぺをそこら辺にあった棒でつついてみるが、気持ちよさそうな顔をしたままだ。
「起きろよ!」
「いってぇ!?何すんだよ!」
「お、おい。デカい声を出すな。リュボフが起きちゃうだろ」
痺れを切らしてルシュキーの頬を思いっきりビンタすると、ルシュキーが痛みで飛び起きてくる。
その拍子にリュボフが起きてしまわないかとヒヤヒヤしたが、どうやら問題なくぐっすり寝ているようだ。
「だって、いきなり叩くから……」
「だってじゃね〜よ。起きてこないお前が悪いだろ?じゃ、不寝番頼むぞ」




