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満点の星空の中、焚き木がパチパチと燃えるのを眺める。
電気が普及した前世では中々見られなかった光景だ。
そんな感傷に浸りながらも、暗闇への警戒を怠らない。
この付近には魔物の湧き点はないが、湧き点とは関係なく現れるゴブリンみたいなのもいるから油断だけは出来ない。
といってもそんなに身構える必要性もないが。
「はぁ。こんな中でカップ麺でも食ったら美味いんだろうな」
小腹がすいたので、つい思ったことを呟いてしまったが、この世界にそんな上等なものはない。
でも、麺くらいならあるだろうから、今度探してみるか?




