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「そいつはどうかな?」
「クソガキがナメやがって。どうやら、殺されなきゃ理解できんらしい」
盗賊のボスのその言葉で、手下共が一斉に武器を構える。
「あ、そうそう。俺に危害が及ばない限り、俺からは手を出さないで傍観させてもらうから」
「な!?どういう事だよ」
盗賊共が今にも飛びかかって来そうなところで、勇者が突然そういう。
「俺が手を出したら練習に成らないだろ。ルシュキーと二人で何とか頑張りな」
「おいおい、仲間割れか?どういう事か知らねぇが、こっちとしてはありがてぇ。野郎共!まずはクソガキからぶっ殺すぞ!」




