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「それで今度は盗賊退治?こんな調子で大丈夫なのかよ」
連れて来られたルシュキーが、最もな事を口にする。
それに関しては、俺も同じ事を思っているがいかせん他に妙案も浮かばないので、仕方なしといった感じだ。
「そう不貞腐れんな。どうせおめぇも金欠なんだろ?なら、ちょっとくらい手伝ったっていいじゃねぇか」
勇者がタバコを吸いながら、ルシュキーの愚痴に答える。
「俺としてはいいんだけど、この調子でエズがやってけんのか心配なんだよ」
「何で俺はお前に心配されなきゃいけないんだよ」