197/333
195
「まずはそうだな。間合いの理解を深めるべきだな」
「間合いの理解?」
「そうだな」
勇者はそう呟いて、その辺に落ちていた木の棒を拾って構える。
「俺がこの位の長さの武器を持っていて、これを使って攻撃しようとしてた時、お前ならどれくらい距離をとる?」
「ま、避けるためならこの位か?」
そう言って勇者から距離をとる。
「ただ避けるだけならそれでもいい。この武器のリーチ分離れればいいんだからな。だが」
勇者はそう言って俺との距離を一気に縮める。
「俺ならその程度一瞬で縮めれる」
「ならどうすればいい?」