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「で、あんたが勇者ってのは一体?」
店の外に出て、タバコに火をつけて一服する、勇者と呼ばれる彼にたずねる。
「あ、勇者はね、本当に国に勇者の称号を与えられた勇者何だよ」
「といってもここから遠く離れた小国のだがな。こんな称号何の役にもたたねぇよ」
そう言ってタバコの火を消してじっとこちらを見る。
なるほど。勇者の称号を本当に与えられてるとしたら、彼のジョブは勇者って事になるのだろう。
見てくれからは、そうとは見えないが。
「でも、戦闘のエキスパートなわけだ?」
「まあな」