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「はぁ?駆け抜けとかマジやってんだろこの店」
「勇者、久しぶり元気?」
ゲーム屋について一目散にむかった先に居たのは、勇者と呼ばれる人物であった。
「んぁ?何だルシュキーか。これが元気そうに見えっか?」
「またその台打ってんの?ホント好きだね」
「ま、こいつが一番稼げるからな。んで、そこの人は?」
「ああ、この人はエズワルド・ズ・リグニッキャ。俺の同級生で、対人戦のプロを探してたから連れてきた」
「リグニッキャ?ヴェルソアのお貴族様か。そいつが俺に?」
勇者と呼ばれる人物は、ルシュキーから俺を紹介されると値踏みするように俺を見る。
「ま、三男坊でそこまで対した価値はないけどな。俺が紹介にあずかったエズワルドだ。ところで、一先ず外に出ないか?」
流石に中にリュボフを入れるのは気が引けたから外で待ってて貰ってるし、ここじゃまともな話も出来そうにないからな。
「んぁ?まあ、キリのいいところだったからいいだろう」