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「何であたしが駆り出されるのよ!こういうのはリュボフの仕事でしょ!」
「すべこべ言わずに働け!」
あの夜以来、ルシュキーは度々タダメシを食いに来るようになった。
そのたびに家の主人である俺に不遜な態度をとるスサンナに今日は労働を強いてるのだ。
あと単純に家で予定の空いてるのがこいつしかおらず、あのルシュキーも今日はギャンブルに没頭してるのでダメだった。
「それにしたって!何でこんな事を!」
「仕方ないだろ!?冒険者ギルド経由での指名依頼が来たんだから!」
今、俺達は何をしていたのかというと、ギルドの指名依頼をこなしていた。
そして、その依頼の内容とは飼い猫が行方知れずとなったので、見つけて欲しいという内容だった。
何でこんな事を俺が?と思ったが、どうやら俺が猫好きである事が結構知れ渡ってるせいらしい。
いや、それとこれとは関係ない気がするんだけど。
ま、今回は依頼者が断れない相手だから仕方ない。
てか、何でこんな大物が?という感じだ。
「なら、尚更他に人選があるでしょ!」
「いや、お前結構適任者だろ!?こういうの得意だろ!元々盗賊何だから!」
ついつい忘れてしまうが、こいつ元々リュボフを攫った一味の盗賊なんだよな。
今となってはこんなんだけど。