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「マジヤバい。マジ緊張してきた。てか、何で俺はこんな所にいるの?」
ルシュキーが真っ青な顔でこちらに問いかけてくる。
「何でいるかってそりゃ、この前の依頼で報酬をせびったからだろ。てか、お前行く時はあんなテンション上げてたじゃねぇか」
「いやだってあの時は、ここまで大事になるとは!」
「はいはい」
ま、それも仕方ないか。こんな所に訪れる事なんてルシュキーが普通に生きてたら絶対なかったんだからな。
という俺も、一度来ただけだから変わんないが。
おそらく、俺がエズワルドに転生しなかったらずっとあの街に居たんだろうな〜。
はぁ。現実逃避しても状況は変わんないか。
「謁見の準備が出来た。こちらへどうぞ」
謁見の準備が出来た様で、王座に通される。
「面を上げて楽にするとよい。ここには小うるさい貴族もおらんのでな」
そういうこのひとこそこの王国を統治する最大権力者クコヴァイティス王である。