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「ところで、エズワルド君?僕と君が同じ派閥貴族だって知ってた?」
「え?マジで?」
エフセイと魔法談義をする事で、何とか打ち解けたところで、思わぬ発言がエフセイから飛び出てくる。
俺とエフセイが同じ派閥貴族だって?つまり、俺の実家のリグニッキャ家とシュラヴータ家が仲良しこよしって訳だろ?
そんなの初耳だぜ……。ていうか俺、リグニッキャ家の派閥関係とか全くわからんのよな〜。
だってほら、俺って四男だし。何より、リグニッキャ家としてはいない人物だったし!
うッ、自分で言っててちょっと悲しくなってきた。
「その顔を見るに知らなかったようだね……。エズワルド君、結構噂になってたんだよ?」
「噂に?ま、思い当たる事は色々あるが……。あ、それと俺の事はエズでいいぞ。同じ派閥のようだし、気楽に呼んでくれ」
「なら、僕の事も親しみを込めてエフーシャって呼んで。僕の知り合いからは大体エフーシャって呼ばれるし」
「そうか。それじゃ改めてよろしくな、エフーシャ」
「こちらこそよろしく、エズ」