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「しゃっあぁ!一先ず報酬は手に入れたし、今日はパーッとやろうぜ!」
臨時収入である報酬を手に入れたルシュキーは、夜になると今回の労をねぎらうと言う事で、街へ繰り出そうと言ってきた。
ま、今回はルシュキーも頑張ってたし、たまにはこういうのもいいかと言う事で、提案に乗ることにして街へとやって来た。
シュトルツァの街は小規模な街だが、王都に近く冒険者の往来も多いと言う事で、冒険者向けのそういった店はそこそこある。
今日はその中の一つの賑わっている店にお邪魔する事にした。
「らっしゃい!3名か?そこのテーブルにどうぞ!」
入ると店内は俺たちが解決した騒動の影響もあってか、冒険者の数はそこまででも無かったが、それなりに活気のある様子だった。
「で、何食べるんだ?」
「やっぱこういう時は肉だよな肉!な、リュボフ!」
ルシュキーがリュボフに謎の同意を求める。
早々、あらかじめこいつには酒は飲ませんぞと釘を刺しておいた。未成年なんでね俺ら。
「肉ぅ!肉食べるのだ!」
ルシュキーに同意を求められた事で、リュボフが目を輝かせてこっちを見てくる。
「なら、何か肉料理を頼もうか。それより、ルシュキーは金の方は大丈夫なのか?」
「大丈夫!大丈夫!臨時収入も入ったし、明日王都に帰って勝つから平気だよ」
あ〜こいつダメだわ。またせっかくの金をギャンブルで溶かすな。
ま、こいつの心配は置いといて、今は今日の宴会を楽しもう。