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序怪 オカルト好きの少女

 

 オカルトは好きか?


 その問いに私はYESと答える。


 オカルトの聖地はどこだ?


 その問いに私は学校と答える。


 では、その望む話が多くある場所を教えよう。


 その場所は…



 ピピピピピピピピ


 ???:「ん…んん~」


 目覚まし時計のアラームが鳴り響く。耳障りな音が続き、布団から飛び起きて、テーブルの目覚まし時計を止めながら、洗面台に向かう。


 私の名前は「矢藤 久美」今日から中学校に通う一年生。


 私が通う学校は「羽根墨中学高等学校」偏差値の割には意外と充実した設備がある学校と言っていいだろう。


 しかし、私がこの学校に受験しようと努力していたのにはちゃんと理由がある。


 それは…


 私はオカルトマニアだからである!!


 子供の頃から私は怖い話やホラーが好きだ。それも心霊オンリーで


 誰だったか名前すらも覚えていないがその学校には心霊現象が多く目撃される恐怖の学校と言われていると聞いた。

 

 そんな話を聞いたら、それはお前、入学したいに決まっているだろう!!

 

 母:「ちょっと久美、いい加減に起きなさ…」


 久美:「うわ!うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」


 母:「…」


 思いっ切りガッツポーズから意味のないシャドウボクシングをしているところをお母さんに見られた。


 数分後


 久美:「もぐもぐ…はむっ…んむぅ~」


 父:「はっはっは、それでそんな膨れっ面になってるってわけか」


 母:「笑い事じゃないですよ。お父さん」


 父:「いいじゃないか、入学初日で希望の学校に入れるんだ。テンション上がるのも無理ない」


 父さんはそういうが、見られたこと自体が問題なんだ。今まで何回も見られて毎回、赤っ恥をかく。


 母:「さ、そろそろ行かないと電車にも間に合わないよ。行ってきなさい」


 時計を見ると後10分で来る電車に乗らないと、遅刻ギリギリの時間になってしまう時だった。


 久美:「あわわわわ!やっば…!」


 急いで、入学書類を入れたカバンを肩にかけて、家を出る。


 「行ってきまーす」


 それから、何とか予定時間の電車に乗り、学校に着いた。入学式で校長先生の入学祝いの言葉、新入生代表の意気込み等のつまらない言葉を延々と聞く時間は、いつでも早く終わってくれと思う。


 そして、入学から数日、担任の先生から一年生全員に渡された一枚のプリント、それに書いてあるのは…


 先生:「今配ったのが入部届だ。上の部活のリストから選んで自分が入りたい部活を記入してくれ。裏面には放課後部室となる教室の記載もしてある。

 このクラスも放課後部室として使われるから、忘れ物して誰かに取られるとか、しないようにな。まぁ、空き教室が幾つかあるから、全てというわけではないが…

 詳しくはそのプリントに書いてあるちゃんと目を通して置くように」


 久美:(来たっ!もちろん私が入る部活は…)


 リストの中にある事を確認して迷わずその部活の名前を記入する。


 「オカルト研究会」


 久美:「ふ、フフフッ」


 ついに…ついにこれから、私のオカルト三昧の素晴らしい日常がはじまるのだーっ!


 しかし、その時の私は気付いてなかった。この時の胸の高鳴りがとんだ肩透かしを食らう事になるとは…

7月1日予定

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