13話 エピローグ
本当にここまで読んでいただきありがとうございました!
この話で1章かつ、スタンピート編が終了です。
次話、人物紹介をいれてから2章に入ります。
2章よりSランクパーティand【7つの真相】編です!
街に戻ったところで、ギルドマスターに報告する。
「それは本当か?」
「はい。七魔族が空中に魔法を放って撤退していきました。それに伴ってモンスターたちも撤退して行って......」
報告を軽く終えたところで、全体がどのような動きになっているか話を聞く。すると案の定、2日前からモンスターたちが撤退していったらしい。
(やっぱりモンスターたちが撤退してったってことは、ナユートが絡んでいるのか......)
そう思うに他ならなかった。
「七魔族が絡んでいるとは思いもしなかった。レオンたちには言い方が悪くなってしまうが、お前たちのところでぶつかってくれて本当によかった」
「あはは......」
(俺は当たりたくなかったよ)
でもソフィーとシャーロットたちと当たらなくてよかったと考えるとそうだと思う。なんせ、俺だったからあの魔法に対応で来たけど、他のみんななら確実に死んでいたかもしれない。
「じゃあ俺から中衛部隊や他のところにも報告をしておくから、レオンたちは休んでいてくれ」
「わかりました」
俺がそう言うのと同時にみんなも頷き、ギルドを出た。そして、宿に戻ろうとした時、ロイドが俺に言ってくる。
「レオン。今まで本当に悪かった」
「え?」
突然そんなことを言われて、驚く。なんせつい数日前までは無能だとか、雑魚だとか言われていた奴に謝るなんて......。
「ナユートと戦ってわかった。いや、スタンピートが始まってわかったよ。お前がどれだけすごい存在だったかを」
「......」
「都合のいいのはわかってる。でも、もしよければもう一度俺たちのパーティに戻って来てくれないか?」
今更そんなこと言われても遅いよ。もっとはやくその言葉を聞きたかった。パーティを追放された直後に今の発言を言ってくれれば喜んで戻っていた。でも今は......。
そこでソフィーとシャーロット言う。
「レオはもう私たちのパーティなんだから駄目だよ!」
「そうよ。あなたがどれだけレオンを痛めつけたかわかってる? 物理的な痛みならすぐ治るけど、精神的痛みはすぐには治らないんだよ?」
「そうだよな......。悪かった」
ソフィーが言う通り、俺はすでにソフィーたち銀色の風とパーティを組んでいるし、戻ることはできない。でも精神的痛みはもうない。あの時、ソフィーたちに会わなかったらどうなっていたかわからない。でも今は、ソフィーやシャーロットたちが俺を信用してくれているし、ロイドたちからも心から謝られた。だから......!
「ロイド。もう戻ることはできないけど、ライバル関係としてお互い高め合っていかないか?」
「え?」
「そのまんまの意味だよ。俺はロイドをもう恨んではいない。だからお前はお前で、前を向いて一緒に国や街を救っていかないか?」
するとロイドは少し涙目になりながら発言してきた。
「あぁ。本当に今まで悪かった」
こうしてロイドたちと仲直りをして、一晩が過ぎた。
♢
そこから数日間、冒険者ギルドでできることをして情報を待った。そんなある日、ギルドマスターから言われる。
「まず良い報告から言うと、スタンピートは収まった」
するとソフィーが胸を撫で下ろしながら言った。
「良かった」
「それで悪い報告とは?」
良い報告からといった時点で悪い報告もあるはずだ。それを聞くまでは喜ぶことができない。なんせそれを解決するのも俺たち冒険者の仕事だから。
「ここら辺一帯に結界を貼られた」
「結界?」
「あぁ。一定の時間が過ぎるごとに植物が腐食していく魔法だ。これがずっと続くようならここら辺一帯で住むことができなくなってしまう」
「......」
やはり、ナユートの魔法だったか......。植物が腐食してしまうと、食べ物ができなくなってしまう。すると動物は育たないし、人間なんて住むことができない。その時、改まってギルドマスターが俺たちに言ってくる。
「だからお前たちには一つ依頼をしたい」
俺たち全員がギルドマスターを見つめると少し笑いながら話し始めた。
「Sランクパーティ銀色の風。この件について調査をしてほしい」
「「「「「え?」」」」」
俺たちがSランクパーティだって? スタンピートで結果を出せたらSランクパーティになれるとは聞いていたが、こんなところで知らされるとは思いもしなかった。
「すでに君たちはSランクパーティだ。そんな君たちに調査をしてもらいたい。まだこの魔法の影響をあまり受けていないが、数年後にはどうなっているかわからない。だから頼む」
するとソフィーが言う。
「わかりました!」
それに続くように俺たち全員も頷いた。
(まあ俺たちがやるのが最善だよな)
「それはよかった。では後日、Sランクパーティの昇格式を行おうと思う。それまではゆっくりしてくれ」
「はい」
ギルドマスターとの話が終わり、エントランスに行って受付嬢二人と俺たち全員で話し始めた。
「Sランクパーティ昇格おめでとうございます!」
「ありがとうございます!」
そこでジャックとミルシェが言う。
「本当にSランクパーティになったんだよな? まだ実感がわかないんだけど......」
「ね! でも目標の一つがやっと達成で来たね」
ジャックの言う通り、先程聞かされたのでSランクパーティになった実感はわかない。でも銀色の風の目標がやっと達成されたんだ。するとソフィーが言う。
「じゃあ打ち上げしよ~」
その後、受付嬢を含め全員で打ち上げをしてスタンピートの幕が終了した。
この時はまだ、俺たちが本格的に過酷になるのをまだ知らなかった。
スタンピート編及び1章が完結しました!
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