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5話 クエスト開始


 俺たちがいつも借りている馬車に乗るとバミーシャが質問してきた。


「それでレオンたちは何のクエストを受けるの?」


「次はロックちょうだよ」


「それってこの前も倒してなかったっけ?」


 あ~。そう言えばバミーシャにはAランク昇格試験の時、ロックちょう討伐に成功したことを言ったんだったな。だったら今回ロックちょうを受けた理由を言ってもいいと思い伝える。


 普通ならお金のためとかだけど、実力試しなんて普通は言えない。なんせ命を張って実力試しをする奴がどれぐらいいる? ほとんどいないだろう。もしそんな奴がいたら脳筋とか言われてしまう。


「そうだよ。だから今回は銀色の風としてどれだけ成長できたか見るために受けるんだ」


「そうそう! 私たちSランクパーティ目指してるからね!」


 その言葉に全員が頷いた。


「そうなのね。気をつけなよ。銀色の風ならSランクパーティになれると思うよ」


「ありがと~」


 そう言って俺たちはこの場を後にした。


「パーティメンバーやカナンさん以外の人にあぁ言ってもらえると嬉しいよね!」


「あぁ!」


 バミーシャも身内といえば身内だが、あいつが言った時お世辞には感じられなかった。もしお世辞だとしてもSランクパーティになれると言ってくれることがどれだけ嬉しいことか。でも俺はもうSランク冒険者。だから少しみんなとは感じ方が違うのかもしれない。


(俺だってSランク冒険者になる前こう言ってもらえたらどれだけ嬉しかったのかわからなかったしな)


 そんな会話をしながら馬車を引いてカルカードを出る。前回戦った漆黒の森は危険すぎるが、ロックちょうは他のところにもいる。だから今回は場所の危険度がBほどの渓谷を選んでみる。そこなら他のモンスターもあまり強くないためロックちょうに集中できると思いみんなに相談する。


「南西にある渓谷に行かない? あそこなら漆黒の森に比べて上位モンスターがいないし、ロックちょうに集中できると思うんだよね」


「わかった! じゃあそこに行こっか」


 ソフィーに続くようにみんなが頷いてくれた。


「じゃあ渓谷に行くか」


「「「「おぉ~」」」」


 まず最初は俺が馬車を引き、その後はソフィー、ジャック、エルミナ、シャーロットの順でローテーションしていった。


(こんな仲間がいると楽だな)


 前のパーティは俺一人で馬車は引いていた。だから数人いてくれるだけでも楽なのだが、みんなが馬車を引いてくれるため全員そこまでの負担にならず渓谷に進むことができていた。


 道中、低ランクモンスターと何度か戦うことになったが、全員で戦うわけではなく、二人一組で戦うようにした。その方が個々での連携が取れるし、成長もしやすいと思ったからだ。


 もうすぐ渓谷に着く時、悲鳴声が聞こえた。


「ヒィーっ!」


 俺たちは合図なしにその場に向かった。

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