2話 幼馴染パーティとの遭遇
これからどうするか……。一応Sランクにはなってはいるが、今から同ランク程度のパーティに加入できる確率も低いしな……。
(はぁ~)
いろいろ考えていくごとに今後のことが不安になっていった。でも考えたところで何かきっかけが生まれるわけでもない。
俺は冒険者ギルドに向かってクエストの発注を受けに行く。受付嬢の前に行くとすぐさま話しかけてもらえた。
「レオンさんお久しぶりです」
「カナンさんお久しぶりです。良いクエストとかありますか?」
「はい! 今ですとAランクモンスター---キメラの討伐がありますがどうしますか?」
「いえ、ありがたいのですがもう少しランクの低いのでお願いします」
俺一人でキメラを倒すことはできない。
「え? そう言えば他の皆さんは……?」
「それは、昨日パーティから追放されてしまいまして。あはは……」
すると驚いた顔をしながら俺を見てきた。
「え!? なんでレオンさんが……。あんなに頑張っていたのに」
「馬が合わなかったんだと思います。そんなことよりもオススメのクエストとかありますか?」
話をクエストの方に戻した。俺だってパーティ追放されたことはショックだし、カナンさんだってこんな話をされても困るだけだ。
「えっと。ではどうします? 簡単なゴブリン&コボルト退治にでもしますか?」
「ではそれでお願いします」
「はい。では受注しますね」
カナンさんがそう言うとすぐにクエストを受注してくれた。俺はすぐ様ギルドを出て、近くの森に向かった。
それにしてもゴブリンとコボルト退治なんて久しぶりだなぁ。少し懐かしい感じがした。なんせ元パーティにいた最初に受けたクエストがゴブリン退治だった。
(でも今の俺だとこれが無難だよな)
そう。現状一人でどこまでやっていけるかわからない。だから低級モンスターから戦っていくのが大切だ。
そう思いながら歩いていると、すぐ近隣の森に到着した。
(あれ?)
前なら森に入ったらモンスターの気配がした。なのにモンスター1匹すらしない……。
(なんでだ?)
しょうがなく森の奥に進んでいくと、徐々に瘴気が漂ってきた。今までの経験が言っている。これ以上進んではいけないと。でもモンスターがいない以上、行くしかない。
(でも……)
こういう時の感覚はバカにはできない。そう思っていた時、声が聞こえた。
「避けて!」
「??」
俺はすぐさま声の聞こえる方に向かう。するとそこにはゴブリンやゴブリンマジシャン、ホブゴブリン数体がそこにいた。俺はすぐさま戦っているパーティに加勢しようとした時、ふと気づいた。
(あれ? もしかして……)
「ソフィ―?」
「え? レオ?」
「今は目の前の敵に集中しよう」
「うん」
「俺がゴブリンマジシャンを相手する」
「わかった!」
そう言って幼馴染であるソフィアたちの援護に入った。まず一番苦戦していたゴブリンマジシャンの魔法---火玉や、風切を魔法無効化した時、ソフィーの仲間がうまく斬り倒してくれる。
そしてホブゴブリンが使っている身体強化魔法も魔法無効化をする。それを見計らったかのようにソフィーがホブゴブリンに攻撃をして倒す。
(これで少しは楽になった)
でもまだ数体残っている。俺はすぐさま先程同様、魔法無効化する。それと同時にゴブリンマジシャンに近づき、斬り倒す。それと同時並行でソフィーたちのパーティもホブゴブリンを倒し始めていた。
(これなら勝てる)
そう思いながらもゴブリンマジシャンやゴブリンを倒して行く。同時にホブゴブリンが身体強化魔法を使おうとしたら魔法無効化をして阻止する。そんな攻防を10分ほど続いたところでゴブリンたちを倒しつくした。
(終わったんだよな?)
周りを見るとソフィーたち、パーティメンバーが安堵しているのを見て俺も少し気が抜ける。するとソフィーたちが俺に近づいてきた。
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