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マイナーゲーム世界で人生を切り拓く〜気がつけばそこは、誰も知らないドマイナーソシャゲの世界でした〜  作者: 潟湖
ラグーン学園三年生二学期

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1687/1784

第1687話 三つの闇ギルド

 ラグナロッツァ内にある闇ギルド。

 それは三ヶ所に存在していた。

 もとは全てスラム街の中もしくはその近くに潜んでいたのだが、ラグナロッツァ孤児院の強制撤去の原因にもなったスラム街の再開発計画により退去を余儀なくされたのだ。


 そしてその三つの闇ギルドは、全て違う組織。

 立場的には敵対組織たいうことになるのだろうが、実際には得意とする犯罪の種類が違うので自然と住み分けができていた。


 例えば『欺瞞の王』を名乗る組織は、詐欺師が中心となって悪事を働く犯罪者集団だ。

 ただ単に他人の財産を騙し取るばかりでなく、違法な金貸しも行っていた。

 最初は普通の金貸しを装って、実は高利の利子で借金を巨額に膨らませてからその家の女子供を奴隷として売り払うなど、かなり悪質な手口を使うことも多々あったらしい。


 他にも『アルセーヌ・リュペン』という組織は主に盗みを働く闇ギルドだった。

 基本的に貴族や豪商などの富裕層から金品を奪い取るのだが、その対象は私腹を肥やした貴族や悪徳商人からだけではない。

 真面目な貴族や真っ当な商売をしている人達からも容赦なく盗んでいくので、こちらも頗る評判が悪い。


 そして最後の一つは『何でも屋さん』という組織。

 名前の響きこそ微笑ましいが、実は三つの闇ギルドの中で最も危険度が高い。

 その名の通り、どんな後ろ暗いことでも請け負うからだ。

 誘拐、強姦、拷問、殺人、ありとあらゆる非道な依頼。それらを躊躇うことなく請け負い、かなりの高確率で成功させてきた。

 その分要求される対価もとんでもない高額になるのは言うまでもない。


 そしてその三ヶ所を発見したのは、闇の精霊と光の精霊。

 闇の精霊や光の精霊は、他の属性の精霊達のように物質的肉体を持たない。

 その代わりなのかどうか分からないが、闇の精霊や光の精霊は他者の悪意や瘴気、魔力といった通常では目に見えないものがよく見えるのだという。


 精霊達が言うには『生き物が持つ喜怒哀楽全ての感情が見える』『ただ、悪意や嫉妬、怒り、嘆き悲しみといった負の感情の方が、喜びや楽しいなんかの明るい感情の何倍も分かりやすい』のだとか。

 確かに彼女達の言うのも尤もで、人族は妬み嫉みや怒り、憎しみなどの暗い感情を抱きがちだ。

 そしてそうした負の感情ほど強く、隠そうとしてもどこかで発露しているものなのである。


 闇ギルドはその性質上、常に暗く歪んだ空気に満ちているであろうことは想像に難くない。

 闇の精霊や光の精霊にとって、悪意の塊なような存在を見つけるなど朝飯前だったであろう。


 まず、精霊達から『怪しいポイントがある』と報告を受けたレオニスが、翌日の日中に精霊達の案内で現場に赴く。

 中には『酔っ払い同士の喧嘩があった酒場』など精霊達の勘違いだったケースもあったが、それでも三つの闇ギルドの拠点はすぐに特定できた。


 ちなみに三つの闇ギルドは、どれもラグナロッツァを結界で守るための塔の近辺にあった。

 闇ギルドが東西南北の塔をどうこうしようという企みがあったのかどうかは、今のところ定かではない。

 ただ、人の目や行き交いが多い場所を避けようと思ったら、自然と郊外になるのも道理ではある。


 レオニスはすぐにそれらの調査結果をラグナ大公に報告し、ラグナ大公もこの報告を受けてすぐに動いた。

 ダリオ・サンチェス邸宅で大捕物?をした警備隊を招集し、三つの部隊に分けて三ヶ所同時突入を決行した。

 その場にいた者達は全員問答無用で捕らえられて、各種資料も大量に押収した。

 ラグナロッツァ内に巣食う悪の組織の拠点を、一網打尽にした歴史的瞬間であった。



 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 捕縛に成功した三つの闇ギルド。

 その中で、レオニスが目をつけたのは『何でも屋さん』。

 というのも、ダリオの依頼『精霊の拉致』は詐欺師の『欺瞞の王』や盗賊上がりの『アルセーヌ・リュペン』では内容的に畑違いだからだ。


 ダリオが精霊の拉致を依頼するとしたら、『何でも屋さん』をおいて他にはいない。そう当たりをつけた。

 そしてそう考えたのは、もちろんレオニスだけではない。

 ラグナ大公もそう思ったし、警備隊に『何でも屋さん』の拠点の徹底捜査を命じた。


 しかし、誘拐や暗殺といった重犯罪に関する契約書などの証拠書類がどうしても見つからない。

 この手の危険な仕事の契約は、闇ギルド側の保身のためにも必ずしっかりと作成してどこかに保管しているはずなのだが。

 警備隊の厳しい尋問が続いたにも拘わらず、『何でも屋さん』の頭領とみられるフェデリコは頑として口を割らなかった。

 自分が口を割らなければ、証拠不十分で逃れられる―――そういう算段があるのだろう。


 実際のところ、『何でも屋さん』の拠点から押収した物品の中で罪に問えるものは、豪商や大富豪の『ライバルの店の営業妨害』や『ライバル経営者の家庭を陥れて潰してほしい』といったものばかり。

 貴族に関する資料は、不自然なまでに皆無という状態。

 これではダリオどころか、他にも犯罪を依頼した貴族の不正を質すことなど到底できない。


 そうしているうちに、闇ギルドの一網打尽から三日が経過した。

 ラグナ宮殿側は決め手に欠けたままで、精霊拉致に関与した者達を追い詰めきれないでいる。

 その一方で、独房に放り込まれているフェデリコは内心でほくそ笑んでいた。


 拷問もできぬ腑抜け官吏どもの尋問など屁でもない。

 明後日だか三日後だかには裁判が開かれるようだが、ろくに証拠も出せんような裁判で負ける訳がない。

 ラグナ宮殿が警備隊を動かしてまで、我らを捕まえに出たことだけは想定外だったが……まぁいい。そもそも精霊を捕まえること自体、法律で禁止されてなどいないのだから。

 晴れて無罪放免となった暁には、真っ先にダリオの坊っちゃんのご機嫌取りに行くとするか。

 ここで臭い飯を食わされた分の賠償金も、多めに払ってもらわなきゃならんからな!


 フェデリコは薄暗い独房内の硬いベッドの上に寝転び、ニヤニヤと笑いながら今から拘置所を出た後のことを考えていた。


 このフェデリコという男、見た目は五十代前半の痩せこけた貧相な体つきをしている。

 物乞いのようなボロい服を着て、白髪混じりのグレーの髪や髭は伸び放題。しかも盲目を装い、社会的弱者を演じていた。

 しかし、実際には普通に目が見えていて体力も人並み以上にある。

 殺人や要人暗殺の依頼が来た時には、嬉々として最前線に出張るほどの気違いだった。


 仰向けで寝転んでいたベッドの上で、フェデリコが軽く寝返りを打ち横向けになる。

 硬いベッドで寝るのは別に苦にならないが、それでも三日も続くとさすがに身体のあちこちが痛むような気がする。


 だがしかし、こんな窮屈な虜囚生活もあと少し。これが終われば娑婆に戻れる。

 俺が娑婆に戻った暁には再び闇ギルドを結成して、今度こそラグナロッツァの裏社会を牛耳ってやる―――


 そう考えていたフェデリコの視界が、薄暗い石造りの天井から一転、一瞬にして真っ白な世界―――()()()()()()()()()()()()()に包まれた。

 ラグナロッツァに存在する闇ギルド、その詳細を明かす回です。

 ぃゃ、最初はただ単に闇ギルドとだけ書いていたし、一つの組織でいいかと思ってたんですけど。

 サイサクス大陸一の大国アクシーディア公国、その首都たるラグナロッツァに犯罪者集団がたった一つしかないってのもどうなのよ?と思ったりなんかして。

 某893の仁義なき抗争じゃないですけど、それぞれ所属の違う複数の集団がいてもおかしくないよね?てことで、三つの種類の犯罪者集団を作ることに。

 そのネーミングセンスがこれまた杜撰なのは、まぁこの際横に置いといてですね( ̄ω ̄)ノ⌒゜ポイー


 今回というか、最近すんげー筆が乗らない……何でこんなに筆が乗らねぇの?

 ただでさえ拙作はスローペースだってのに、これで筆が乗らないなんてなったら洒落なんない!

 こんなん今まで書いてきた四年半の執筆生活の中でも、正真正銘初めてのことだー……と落ち込む作者。

 うん、その原因が分かりました。悪役描写作業が非ッ常ーーーにつまらんからですね_| ̄|●


 ダリオの描写の時にも後書きで愚痴りましたけど、悪役描写は書いてて楽しくないんじゃー(;ω;)

 楽しくないんじゃーどころではなく、もはや苦痛に近いという_| ̄|●

 もう早いとこ決着つけたい、でも物語としてきちんと最後まで書ききらねば……この二つの思いの板挟みの作者。

 これも修行と思ってもうちょい頑張りますー(TдT)

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― 新着の感想 ―
『白以外の色が存在しない世界』の傍点ですが、なろうは10文字までしか対応してないので、表記がおかしくなってますね。10文字以下で分割してつけるときれいになりますよ〜!  これ、私もよくやっちゃいますね…
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