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マイナーゲーム世界で人生を切り拓く〜気がつけばそこは、誰も知らないドマイナーソシャゲの世界でした〜  作者: 潟湖
新しい仲間

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第1226話 ラーデの新たな友達

 ライト達が天空島で激闘を繰り広げてから約一週間後。

 週末の土曜日は、ライト、レオニス、ラウルの三人でラーデを連れてお出かけすることになった。

 まず一件目は、暗黒の洞窟。天空島での討滅戦の後のクロエと闇の女王の様子を伺うためだ。


 土曜日の朝から、魔石回収に警邏に水遣り等々各自朝イチの仕事をか各自こなす。

 そして朝の九時頃にライト達はカタポレンの家を出た。

 今日のラーデはライトの背中にくっつき、三人と一頭でカタポレンの森の上を飛ぶ。

 そしてご近所の岩山の裏側にある暗黒の洞窟入口に到着した。


『ほう、これが暗黒の洞窟の入口か』

「この洞窟の一番奥に、闇の女王様とココちゃんがいるんだよー」

『其方ら、よくこの暗闇の中を迷いもせず歩けるな?』

「そりゃあね、ぼく達全員闇の女王様とココちゃんの加護をもらってるし」

『ほう、それは良いことを聞いた。今日彼女達に会ったら、早速我にも加護をつけてもらうとしよう』


 そんなのんびりとした会話をしながら、最下層まで移動するライト達。

 最奥の間では、クロエと闇の女王が暗黒神殿の庭にあるテーブルでまったりと寛いでいた。


『あッ、お兄ちゃん達だ!』

「ココちゃん、闇の女王様、こんにちは!」

『今日は皇竜もついて来たか』

『うむ。森の案内がてら連れてきてもらったが、其方達、本当に近所同士なのだな』


 クロエが真っ先にライト達の来訪に気づき、嬉しそうに駆け寄ってくる。

 その後を闇の女王がのんびりとついてきて、二人とも元気に過ごしているようだ。


「ココ、こんにちは。闇の女王も元気そうで何よりだ」

『おかげさまでな、この通り恙無く過ごしておる』

『ねぇねぇ、ラウル君、今日も美味しいものをご馳走してくれる?』

「もちろん。今日はそのために俺もご主人様達についてきたからな」

『ヤッター♪ 皇竜君もいっしょに食べようね!』


 ラウルのスイーツが食べられると聞き、嬉しそうにラーデを抱っこするクロエ。

 ラーデが何かを言う間もなく、問答無用でクロエのボンキュボンなナイスバディに抱っこされているが、全く抵抗しない辺り満更でもなさそうだ。


 そして五人と一頭で暗黒神殿前でのお茶会を始める。

 ラーデはご機嫌なクロエの膝に乗せられていた。


「「「『『いッただッきまーーーす!』』」」」


 おやつの挨拶を唱和した後、皆それぞれ思い思いにスイーツを手に取って食べ始める。

 クロエはお気に入りのシュークリーム、闇の女王は珈琲ゼリーを食べながらラーデに話しかける。


『皇竜よ、この洞窟の外のカタポレンの森はどうだ、気に入ったか?』

『ああ、実に気に入った。其方らが我の療養先として強く勧めてくれたことに感謝している』

『皇竜君、良かったね!ていうか、皇竜君、パパ達といっしょのおうちに暮らしてるんでしょ? いいなー、ココもそのうちパパ達のおうちに遊びに行きたーい!』


 シュークリームを頬張りながら、ラーデと気兼ねなく会話するクロエ。

 特に畏まるでもなく普通に接していて、皇竜に対する畏怖や恐怖などは全くないようだ。

 そんなクロエに、ラーデもまた極々普通に話しかける。


『闇の娘よ、我には『ラーデ』という新たなる名がある。これからは我のことを『ラーデ』と呼ぶがよい』

『あら、とても素敵な名前をつけてもらったのね!ラーデ君、良かったね!ココもね、パパとお兄ちゃんに『ココ』って素敵な名前をもらったの。これから私のことは『ココ』って呼んでね!』

『ココ、か。ふむ、良い名だな』

『でしょでしょ!うちのパパの名付けセンスは世界一なのよ!』

「ぃゃぁ、それ程でも……」


 互いに改めて名乗るクロエとラーデに、ライト達もにこやかな笑顔になる。

 特にレオニスなど、名付けセンスを世界一!とまで褒められて照れ臭そうにしている。

 レオニスがこの手のセンスを褒められることは滅多にない。というか、レオニスの人生の中で初めてのことかもしれない。

 名付けという重大任務に度々際し、その都度悪戦苦闘してきたレオニス。その苦労がようやく報われたようで何よりである。


 それからライト達は、ラウル特製スイーツに舌鼓を打ちつつ様々な会話をした。

 邪竜の島討滅戦直後はさすがに草臥れたが、二日三日寝て過ごせばすっかり回復して今はもうすっかり元気なこと、この暗黒の洞窟の最下層にいてもラーデの存在が感じ取れること、そして何より討滅戦の時の話で大いに盛り上がっていた。


「つーか、闇の女王がココを呼び寄せるためにライトとラウルに頼んだって聞いた時なんか、あまりにびっくりし過ぎて寿命が縮まるかと思ったぞ?」

『おお、それはすまん。しかしあの時はそうするしかなかったのだ、許せ』

「まぁな。闇の女王のおかげで天空島は救われたってのも事実だがな」

『全てはココ様のお力添えあってのこと。感謝ならココ様に捧げるがよい』


 レオニスが闇の女王に文句を言うも、闇の女王は事も無げに軽くあしらう。

 もちろんレオニスとて本気で闇の女王を責めている訳ではない。闇の女王が言うように、あの時はそうするしかなかったのだということはレオニス自身もよく分かっている。

 するとここで、レオニスがふと何かを思い出したようにクロエに話しかけた。


「……あ、そういやマードンの奴はどうしたんだ? ここにはいないみたいだが……」

『あー、アレ? アレなら今も元気に外の世界を飛び回ってるよー』

「そっか、そりゃ良かった。あの最後の攻撃に巻き込まれて、跡形もなく吹っ飛んじまったのかと思ったぜ」

『アレにも早めに逃げるように、ちゃんと指示しといたからねー。てゆか、アレは殺しても死なないから大丈夫、心配無用よ』

「確かにな……」


 その後知る機会がなかったマードンの安否。今も元気にどこかを飛び回ってると聞き、レオニスも安堵している。

 如何に普段から煩くて鬱陶しいやつでも、あの戦いで命を落としたとなればさすがに寝覚めが悪い。

 あんなウザいやつでもクロエの目として役立っているのなら、クロエのためにも奴にはそれなりに長生きしてもらわなきゃな……とレオニスは心の中で思う。


 そうして互いの無事を確認できたライト達。

 今日は他にも出かけるところがあるので、早々に地上に戻ることにした。

 転移用の魔法陣がある場所まで見送りに来たクロエが、レオニスに声をかけた。


『ねぇねぇ、パパ、クロエも今度パパ達のおうちに遊びに行ってもいい? ラーデ君とももっと遊びたいの!』

「もちろん俺達はいつでも歓迎するぞ? ただし、闇の女王の許可があれば、だがな」

『ママ、パパのおうちに遊びに行ってもいい?』


 レオニスの言葉に、クロエが首をギュルン!と曲げて闇の女王を見つめる。

 クロエの五つの目は今も鋼鉄の包帯で隠れてはいるが、きっとその包帯の下ではキラッキラに輝いた眼差しとなっているであろう。

 そんなワクテカ顔なクロエに、闇の女王が難しい顔をしながら答える。


『そうですな……ココ様が一歳の誕生日を迎えた後なら、外の世界に出てもいいやもしれませんな』

『本当!? そしたらもう少ししたらお出かけできるのね!?』

『出かけるにしても、しばらくの間は吾か闇の精霊もお供することが条件ですぞ?』

『もちろん!ママとお出かけできるなんて、すっごく嬉しい!ママ、ありがとう!』


 ダメ元で言ってみたことが、若干渋々気味ながらも認められたことにクロエの顔はますます輝く。

 そしてクロエは大喜びで闇の女王に抱きついた。

 闇の女王の胸元にバフッ!と嬉しそうに抱きつくクロエに、闇の女王も苦笑いしつつクロエの頭を優しく撫でる。


 闇の女王がクロエの頭を撫でると、クロエの頭に生えている多数の蛇髪達も主と同じく皆笑顔になる。

 無数の細い蛇髪達がシャーシャー言いながら、長い舌を出してうねうねと動く姿はちょっとしたホラーな図だが。それも数回見て慣れれば可愛らしい仕草に見えてくるので全く問題ない。


『ラーデ君、今度クロエもパパのおうちに遊びに行くからね!そしたらお外でいっぱい遊ぼうね!』

『ああ、我もココと遊べる日を心待ちにしていよう』

『約束ね!』


 クロエがラーデの前に差し出した右手の小指を、ラーデもまたその小さな手で握り包む。

 約束を誓うことを意味する指切りげんまんを交わしたクロエとラーデ。

 二人の友情、その新たなる絆が結ばれた瞬間だった。

 邪竜の島討滅戦後の初めての週末です。

 ホントはライトのクエストイベントなんかも進めたいところなんですが。それより先に、まずはカタポレンの森でのラーデの生活基盤?を整えてあげる方が喫緊の課題なので。そちらを優先することに。

 ついでに討滅戦完了直後に明かすことができなかった、マードンの安否情報も捩じ込んじゃったりして。

 アレも出てくりゃすんげーウザいんですけど。でもそこまで憎みきれないというか、表に出てこない舞台裏でクロエの目として活躍してくれるならそれはそれでいいというか。

 ある意味なかなかに取り扱いが難しいキャラです(´^ω^`)


 てゆか、今日はとうとう午前様過ぎての投稿になってしまいました_| ̄|●

 今日は大雨の中あちこち車で移動してたんで、帰宅したら背中がバッキバキに痛くてご飯も食べずにそのまま寝ちゃいました(;ω;)

 そして起きたら午前1時過ぎてたという_| ̄|●


 嗚呼この脆弱な作者にレオニスの体力を分けてほしい……あそこまで無尽蔵でなくていい、小指の爪の先程度でいいから分けてもらいたい(TдT)

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