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トランスジェンダー  作者: 夏目 碧央
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これからは

 望月渚、二十歳。私はスカートを履くのをやめた。でも、男になるのではない。女性だってズボンを履くのだから。自分に似合うスタイルを探す事にした。足がごついから、隠す。それも自由だ。メイクは濃すぎると、乱れた時にひどいので、薄化粧することにした。同僚からも好評だった。

「渚ちゃん、そのメイクめちゃくちゃいいよー。」

「うん、可愛い。っていうか、かっこいい。」

などなど。

 本当に、中島さんは制服を私と同じようにズボンに替えてくれて、この職場では性別でズボンかスカートかが決まっているのではなく、自由に選べるという事になった。実質的にそうなった。人からジロジロ見られて、「こいつ男か?女か?」と思われていると思うのが辛かったけれど、同僚がワールド雑誌を見ながら、

「中性的な人っていいよねー。」

と言って、米国のかっこいい女優さんや、韓国の綺麗な男性タレントの写真を指さしていたのを見て、決心した。

「私、中性的な人を目指そうかなあ。」

と言うと、

「いいねー。っていうか、既に中性的だよ、渚ちゃんは。」

と、言ってくれた。

 この間、メイクをせずに男っぽい恰好で服を買いに行ったときに、男性にも女性にも好評だったことを思えば、確かにそこを目指すのが正解なのかもしれない。でも、私は女の子になりたいから、やっぱりメイクはやめないと思う。スカートは履かないけれど、それ以外は女性のスタイルで行くと思う。ごつい肩が目立たないような服を探そうと思う。髪も長いままで行く。

「可愛いね。」

って、言われたいから。


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― 新着の感想 ―
[良い点]  雷に打たれて〜は古典的な都合の良い性転換ものでトランスジェンダーではないと思っていたら雷は比喩で主人公の錯乱と立ち直りだった。面白かったです。 [気になる点]  同性にも異性にもモテると…
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