未来なき洞窟
完全ネタ枠なれるよう頑張る
今までの自分とは全く違う姿。鋼鉄の皮膚、ハリネズミのように備わっている対空砲や対空機銃、ずっしりと載っている45口径51糎連装砲。まさしく我が身は機械獣であった。
今の私はかっこいい。
嬉しさがこみ上げ、月の光によって海面に映られる自分は美しく、どこまでも深く黒い海の冷たさすら気持ちが良かった。
おっと自分に身惚れている場合ではなかった。
さて何をしようか?異世界にきたはいいもののすることなんぞ何一つ決めていなかった。
ひとまず、偵察機を出そう。勝手な偏見かもしれないが、偵察を疎かにするような司令官や艦長はいないだろう。
格納庫には零式偵察機が5機載せてあったので、全機カタパルトで発艦させ、扇型に艦の前方方向に散開させて、偵察を行った。
するとその内の2時方向に飛んで行った1機が大陸を発見した。これは幸先がいい。
次にどこか停泊できるところはないだろうかとしばらく偵察させていると、大きな洞窟を発見した。私がちょうど入れそうなほどあり、なおかつ深い、まるで私の為に最初から用意されたかのような場所だった。
なんだこのなろう系小説のようなめちゃ都合いい展開は。正直言って、この洞窟は人工物なのでは?
早く寝な。あったかくしてねやがれ。